iPadで“野帳”をシェア!クラウドで同時書き込みできるeYACHO
2017年3月8日

管理人のイエイリです。

工事現場の最前線で、現場の状況を記録する野帳は、施工管理技術者なら誰もが1冊はポケットに入れて持ち歩いていることでしょう。

MetaMoJi(本社:東京都港区)は、これまで紙のノートだった野帳の機能を、iPadやiPhoneで使えるようにした電子野帳「eYACHO(イー・ヤチョウ)」を大林組と共同開発し、販売しています。

「野帳は紙だから自由に書けていいのであって、それをiPadにするなんてとんでもない」とおっしゃる方もおられるでしょう。

しかし、eYACHOのいいところは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

紙のように自由自在

 

に、メモや略図を手がき入力できるところなのです。

電子手帳「eYACHO」の使用イメージ。紙のように自由自在に手がきで書き込める(以下の写真、資料:特記以外はMetaMoJi)

電子手帳「eYACHO」の使用イメージ。紙のように自由自在に手がきで書き込める(以下の写真、資料:特記以外はMetaMoJi)

そのため、1カ月くらい練習するともう、紙の野帳はなくても大丈夫になります。

そして、eYACHOのいいところは、手がきした文字をその場でテキスト変換したり、表計算ソフトのように数量を集計したりと、パソコンのように使えることです。

紙の帳票をPDFで取り込み、eYACHO用のフォームを作って、数値やチェックボックス、プルダウンメニューなどで入力することもできます。

さらに、そのデータをクラウドサーバーにアップして、関係者間で共有することもできるので、一度、慣れてしまえば紙の野帳をはるかにしのぐ機動力を発揮してくれるのです。

帳票をiPadで入力できるようにした例(写真:家入龍太)

帳票をiPadで入力できるようにした例(写真:家入龍太)

入力した野帳のデータは、クラウド上で共有できる

入力した野帳のデータは、クラウド上で共有できる

3月2日、MetaMoJiの本社で、eYACHOの法人向け製品の最新版となる「eYACHO for Business」の記者発表会が行われました。

MetaMoJiの代表取締役社長、浮川和宣さんは開口一番、「今回のバージョンアップで、eYACHOにリアルタイム伝搬技術『Share(シェア)』が搭載されました。製品名を変えたいくらいです」と語りました。

記者発表会の会場で、「Share」機能について語るMetaMoJi代表取締役社長、浮川和宣さん(右端)(写真:家入龍太)

記者発表会の会場で、「Share」機能について語るMetaMoJi代表取締役社長、浮川和宣さん(右端)(写真:家入龍太)

いったい、何がスゴいのかというと、クラウド上で同じ野帳の同じページに複数の人がアクセスし、

 

同時に書き込み

 

し、それをリアルタイムで全員が“ネット生中継”で見られることなのです。

eYACHOに搭載されたリアルタイム伝搬技術「Share」を使って、現場やオフィスから1枚の図面に同じ書き込みしているイメージ

eYACHOに搭載されたリアルタイム伝搬技術「Share」を使って、現場やオフィスから1枚の図面に同じ書き込みしているイメージ

従来も、クラウドサーバー上で野帳のデータを共有することはできましたが、誰かがそのファイルを開いていると、他の人は書き込めないという不便さがあったのです。

それが「Share」機能の登場によって、大幅に改善され、「手待ちのムダ」や「動作のムダ」などがなくなりました。

これまでは、たくさんの協力会社が、狭い現場で資材や車両の搬入経路や配置を計画するとき、現場事務所に集まって調整するという手間がかかっていました。

ところが、この「Share」の機能を使うと、関係者は場所や時間にとらわれることなく、作業のすき間時間にどこからでもiPad上で現場の図を開いて、自社の経路や配置計画を書き込めるからです。

現場内の経路や配置計画を「Share」機能で書き込んだイメージ(資料:大林組)

現場内の経路や配置計画を「Share」機能で書き込んだイメージ(資料:大林組)

記者発表会では、東京の本社と徳島市の開発者が同じ図に、同じ書き込みするデモンストレーションを行いました。

相手が電話で話すタイミングと、それについて書き込んだ手がきメモの表示が、ほとんど時間差なく、まるで目の前で同じ紙を囲んで話し合っているような感じでした。

なるほど、浮川社長が製品名を変えたいくらいと言ったのも、納得です。

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