全国に4人だけ!福岡にRevitの“エリート”メンバーが誕生

2017年4月18日

管理人のイエイリです。

BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)などのソフトを使いこなすのは、なかなか苦労します。

福岡市中央区の建築設計事務所、プランニングピープルの代表取締役、栗原洋一さんもその1人。2012年にBIMソフト、Revitを本格的に使い始めましたが、最初の1年は“不眠不休”に近い独学でソフトの活用に取り組み、約1年間でRevitだけで実施設計までを行えるようになったという苦労人です。

Revitに取り組み、約1年で実施設計まで行えるようになったプランニングピープル代表取締役の栗原洋一さん(写真:家入龍太)

Revitに取り組み、約1年で実施設計まで行えるようになったプランニングピープル代表取締役の栗原洋一さん(写真:家入龍太)

「きっと、他の人も同じような苦労を味わっているに違いない」と考えた栗原さんは、自社サイトに「Revitの実例」ブログを開設し、Revitを活用する上でつまずきやすいところを

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

動画付き記事

 

で、丁寧に解説しているのです。

動画付き記事でRevitのつまずきやすいところを丁寧に解説した記事(以下の資料:特記以外はプランニングピープル)

動画付き記事でRevitのつまずきやすいところを丁寧に解説した記事(以下の資料:特記以外はプランニングピープル)

栗原さんはBIMで効率的な設計を行ううえで、「ファミリ」というRevit用BIMパーツの活用が重要であることを悟りました。

以前は、必要に応じてその場しのぎのファミリを作っていましたが、他のプロジェクトには流用しにくいため、また新たにファミリを作る必要があり、非効率が発生していたのです。

そこで、意を決して、カーテンウオールや道路の縁石、駐車場のラインなど、よく使うファミリをパラメーターで大きさや形を変えたり、ドラッグで一気に配置したりできるように高品質化しました。

そして、一度、基本設計の段階で配置したファミリは、後の詳細設計段階で躯体との取り合い検討などで入れ替えなくても済むように、細部の寸法や形状もミリ単位の精度で作り込んであります。

例えば、カーテンウオールのファミリ集は一見、シンプルなようですが、窓ガラスに隣り合う部分が空気取り入れ口のガラリだったり、耐火板だったりすると、微妙に取り合いの寸法が違ってきます。

そこで、様々な組み合わせを考慮したファミリを用意しました。また、複層ガラスの厚さなどをミリ単位で設定すると、取り合い部分の寸法にも反映されるようにしました。

カーテンウオールのファミリ。一見、シンプルなようですが、かなり作り込んであります

カーテンウオールのファミリ。一見、シンプルなようですが、かなり作り込んであります

一般的なカーテンウオール

一般的なカーテンウオール

上部に空気取り入れ口のガラリが付いたパターン。各部の寸法が微妙に違います

上部に空気取り入れ口のガラリが付いたパターン。各部の寸法が微妙に違います

パラメーターでファミリ各部の寸法や仕様も変えられる

パラメーターでファミリ各部の寸法や仕様も変えられる

拡大するとここまで精密に作り込んである

拡大するとここまで精密に作り込んである

また、道路の縁石ファミリは地中に埋まった部分との境界線が図面に反映できるように「線」を自動表示したり、基礎部分の寸法を変えたり、ドラッグすると一定間隔で一気に並べられるようにしたりと、Revitでの設計を効率化するための「見えない工夫」が施されています。

縁石のファミリ。埋まった部分の境界線が自動表示されるなどの工夫が施されている

縁石のファミリ。埋まった部分の境界線が自動表示されるなどの工夫が施されている

駐車場ラインのファミリ。斜面でもスムーズにラインが引けるように「面」になっている

駐車場ラインのファミリ。斜面でもスムーズにラインが引けるように「面」になっている

ちなみに、これらのファミリ集は、プランニングピープルのウェブサイトでも販売しています。

自らのRevit活用体験を、他のユーザーにも積極的に公開してきた栗原さんの姿勢は、オートデスクの目にもとまり、このほど、同社のエリートメンバー(Autodesk Expert Elite)にも選ばれました。

世界中でも約300人、日本では

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

4人しかいないエリート

 

メンバーなのです。

Autodesk Expert Eliteのウェブサイト(資料:オートデスク)

Autodesk Expert Eliteのウェブサイト(資料:オートデスク)

エキスパートエリートとは、世界各国のオートデスクユーザーの中から、ユーザーのコミュニティーに対して多くの時間を費やし、知識の共有やユーザー向け掲示板で解決策を書き込むなど、貢献度が高い人がメンバーとして選ばれる制度です。

日本では、栗原さんのほかスーパーゼネコン勤務のT氏とO氏、建設コンサルタント勤務のS氏がメンバーになっています。それぞれ、Facebookなどでもおなじみの人で、サービス精神旺盛な皆さんです。

栗原さんは、九州でもBIMのワークフローを広げたいと「Team BIM」のメンバーを募集しています。関心のある方は、参加してみてはいかがでしょうか。

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