管理人のイエイリです。
4月3日~5日、米国ヒューストンで開催された3D計測イベント「SPAR 3D EXPO & CONFERENCE 2017」(以下、SPAR2017)では、展示会場でも大発見がありました。
ライカ・ジオシステムズ(Leica Geosystems)やオートデスク(Autodesk)のブースには、慣れない小型の機器が置いてありました。
この不思議な機器は、ライカ・ジオシステムが開発した「BLK360」というもので、その正体は3Dレーザースキャナー。
気になるお値段は、
ナ、ナ、ナ、ナント、
1万6000ドル(約176万円)
というリーズナブルな価格なのです。
BLK360は高さ6.5インチ(約15cm)、幅4インチ(約10cm)、重さは2.2ポンド(約1kg)で、同社によると世界最小の3Dレーザースキャナーです。
屋内用として設計され、計測範囲は60mとのこと。サイズは小さいですが機能は本格的です。
毎秒36万点の点群データを計測でき、360°をスキャンするのにかかる時間は3分しかかかりません。
点群と同時に、デジタルカメラと赤外線カメラで映像や温度分布のイメージも撮影するので、建物の内装や温度分布をカラーで表現した点群データを作れます。
そして、電源にはデジタルカメラのようなバッテリーを使用します。
これまでの3Dレーザースキャナーには、モニター画面やボタンがいくつも付いているのが普通ですが、BLK360には電源ボタンくらいしか付いていません。
いったい、どうやって操作するのかと思っていたら、オートデスクの点群処理ソフト
ReCap 360 Pro
のタブレット版アプリをコントローラーとして使用するのです。
ReCap 360 Proの画面から、点群計測の操作を行うほか、複数の地点で計測した点群を合体させる「レジストレーション」作業も自動的に行えます。
つまり、BLK360はライカ・ジオシステムとオートデスクのコラボレーションによって生まれた新製品なのです。
現在、この製品は両社のコラボサイト「MEET BLK360 & RECAP 3560 PRO」でプロモーションが行われています。そして2017年春にライカ・ジオシステムズから発売されるとのことです。
製品の外観もかわいくて、点群計測がぐっと身近に感じました。