維持管理まで全対応!オートデスクがBIM/CIM戦略を発表
2017年5月8日

管理人のイエイリです。

オートデスクは4月27日、東京・晴海の本社でBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM( コンストラクション・インフォメーション・モデリング)用のソフトやクラウドサービスの新バージョン発売に関して、記者発表会を開催しました。

記者発表会でBIM戦略について説明するオートデスクの濱地和雄氏(写真:特記以外は家入龍太)

記者発表会でBIM戦略について説明するオートデスクの濱地和雄氏(写真:特記以外は家入龍太)

建築のBIM分野に関して、同社は基本計画から設計、施工、運用管理までをBIMモデルで連携させる

 

Connected BIM

 

の取り組みを行ってきましたが、今後もますます強化させることが明らかになりました。

特に施工から運用管理までは、新しいソリューションが充実していくようです。

各種BIMモデルを統合して施工シミュレーションなどが行えるソフト「Navisworks」や、3Dレーザースキャナーなどで計測した点群データを処理するクラウドサービス「RECAP
360 PRO」のほか、維持管理用には「BUILDING OPS」という新たなクラウドサービスの投入も計画されているようです。

施工から運用までのConnected BIM戦略(資料:オートデスク)

施工から運用までのConnected BIM戦略(資料:オートデスク)

RECAP 360 PROの中にNavisworksのBIMモデルを配置したイメージ(資料:オートデスク)

RECAP 360 PROの中にNavisworksのBIMモデルを配置したイメージ(資料:オートデスク)

一方、土木のCIM分野については、国土交通省が推進する「i-Construction」施策に対応した製品開発戦略が注目されます。

CIM分野の戦略について説明するオートデスクの福地良彦氏

CIM分野の戦略について説明するオートデスクの福地良彦氏

例えば、ドローン(無人機)と「Site Scan」というソフトによる全自動空中写真測量や、ライカ ジオシステムズが近く発売予定の小型3Dレーザースキャナー「BLK 360」を使った全自動レーザー測量を、「RECAP 360 PRO」などで実現するといったシステム開発です。

その結果、国交省のCIMガイドラインを構成する共通編、土工編、河川編、ダム編、橋梁編、トンネル編を、

 

AECコレクション

 

という、オートデスクのBIM/CIMソリューションの総合パッケージ製品でカバーできるようにしています。

代表的なCIMソフト「AutoCAD Civil 3D」に搭載された複雑な地形モデルを自動生成する機能(資料:オートデスク)

代表的なCIMソフト「AutoCAD Civil 3D」に搭載された複雑な地形モデルを自動生成する機能(資料:オートデスク)

同社の製品は今、すべてが使用期間に応じて料金を払う「サブスクリプション」方式となっており、サポート込みの1年間の料金はBIMソフトの「Revit 2018」が30万5000円(税別。以下同じ)、土木設計用の「AutoCAD Civil 3D 2018」が32万1000円、「InfraWorks 2018」が24万1000円などとなっています。

個別のソフトは割高な感じもしますが、BIM/CIM関連のソフトやクラウドサービスをまとめた「AECコレクション」だと41万円なので、ぐっと割安感が出てきます。

いよいよ、維持管理までを視野に入れたオートデスクのBIM/CIM戦略が、今後、どのように展開していくのかが注目されますね。

(Visited 2 times, 1 visits today)

Translate »