管理人のイエイリです。
アスファルト舗装工事の施工管理で、特に重要なのが温度です。一般的にはアスファルト合材を敷きならした後、110~140℃のうちに1回目の転圧を行わなければいけないとされています。
しかし、ダンプトラックで運んできたアスファルト合材の温度を測るのは、これまで、専門の管理員がダンプの荷台に上って、現場到着時の温度を測定するという、昔ながらの方法で行われてきました。
そこで、日本電業工作はアスファルト温度の測定と情報共有を行うため、道路舗装モニタリングシステムを開発し、舗装工事大手のNIPPOに納入しました。
アスファルト合材をプラントから運んで来るダンプトラックに
ナ、ナ、ナ、ナント、
Wi-Fi付き温度センサー
を組み込み、敷設前のアスファルト温度をリアルタイムに自動計測するシステムなのです。
現場に常駐するアスファルトフィニッシャーなどには、遠距離通信が可能な基幹伝送用アンテナや近距離用のWi-Fi用アンテナ、無線機などをコンパクトにまとめた「おくだけWi-Fi」を搭載しておきます。
そして、ダンプトラックの温度データを現場全体や遠隔地のクラウドサーバーなどでリアルタイムに蓄積・監視することができるのです。
ついに、伝統的な舗装工事の分野でも
現場のIoT化
が始まったようですね。IoTとはもちろん、「モノのインターネット」(Internet of Things)のことです。
つまり、アスファルト温度という、これまでは現場の最前線にいる作業員や技術者しか知り得なかった情報を、デジタルデータ化し、コンピューターが監視や施工のアドバイスなどを現場にフィードバックできる時代になったというわけです。
舗装工事分野は、IoTや3Dプリンター技術などで、生産性向上の可能性がある分野です。ITによる今後の技術開発にますます期待が高まりますね。