管理人のイエイリです。
現場を高精度な3次元座標データの集合体として記録した点群データは、建設プロジェクトの様々な曲面で役に立ちます。
点群データ処理ソフト「InfiPoints」を開発・販売するエリジオンが本日(2017年6月16日)に発売する最新版の「Ver.4.0」には、点群データをさらにリアルに活用できる新機能が追加されました。
建物の機械室や建設予定地などの点群データを、
ナ、ナ、ナ、ナント、
ヘッドマウントディスプレー
の「Oculus Lift」で見られるバーチャルリアリティー(VR)機能が追加されたのです。
「InfiPoints for Oculus」という2017年末にリリース予定のオプションで、ヘッドマウントディスプレー点群データを実寸大で立体的に見ることができます。
さらに点群データ内に様々な情報を付けたり、複数の人で視点を同期して見たりする機能も提供されます。
実寸大で現場を立体視できるとなると、設計者や施工者、発注者などがより正確に現場の状況を共有し、パソコンのモニターで見る以上のアイデアや問題点の発見などができそうですね。
また、これまで現場で行っていた実習や技能伝承なども、効率的に行えるようになりそうです。
Ver.4.0では、既存設備の撤去などに便利な実物同士の干渉チェック機能も搭載されました。撤去する機器などの点群データをポリゴンデータ化し、パソコン上で搬出ルートに沿って移動させることにより、干渉部分が正確にわかります。
2017年末には、従来の設備や配管、鋼材に加えて、
ダクトを3Dモデル化
するのに便利な「ダクトモデリング機能」も追加されるそうです。
点群データ上でダクトの平面部分を自動抽出し、この平面を利用しながら少ない手間で3Dモデル化できるのです。
ダクトは形やサイズが定形化されていないので、この機能は既存設備をBIMモデル化する作業を効率化してくれそうですね。
このほか、Ver.4.0ではメニューやツールバーがリボンスタイルに変更され、200を超えるコマンドの位置や操作の流れがわかりやすくなりました。画面上段のタブは、作業の順に並べられており、順番に切り替えて作業していくと、最適な処理が行えます。
中国語のメニューも用意されているので、現地での工事や計画などに便利になりました。
点群データとBIMがVRが連携することで、立った位置からの視界や、既存建物や現場の広さなども、時間や場所を選ばずに検討できるようになります。建設業の国際展開や他業種との連携などが行いやすくなり、生産性向上の原動力にもなりそうです。