ARCHICADで土木や施工計画!面白アドオンを開発する韓国ベンダー
2017年6月1日

管理人のイエイリです。

京都で5月29日から31日まで開催されたグラフィソフトの国際会議、「キー・クライアント・コンファレンス(GRAPHISOFT KEY CLIENT
CONFERENCE。以下、KCC)」では、BIMソフト「ARCHICAD」を施工段階で活用するという新たなチャレンジも報告されました。

韓国の建設会社、GS E&C社のエオン・セク・ジョン(Yeon-Seok Jeong)氏は、工期が厳しいデータセンター工事で、建物をBIMモデル化して施工管理するだけでは不十分ということで、ARCHICADを使って

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

地盤のBIMモデル

 

を作ってしまったのです。

 

ARCHICADで作った地盤のBIMモデル(資料:GS E&C)

ARCHICADで作った地盤のBIMモデル(資料:GS E&C)

 

地盤モデルの作成手順(資料:GS E&C)

地盤モデルの作成手順(資料:GS E&C)

GS E&C社のエオン・セク・ジョン(Yeon-Seok Jeong)氏(写真:家入龍太)●

GS E&C社のエオン・セク・ジョン(Yeon-Seok Jeong)氏(写真:家入龍太)

現場の地表面を4台の3Dレーザースキャナーで計測して点群データ化し、3次元のメッシュデータにした後、をボーリングデータと組み合わせて地盤のソリッドモデルを作ったのです。

ARCHICADで地下の地盤構造までBIMモデル化するため、同社と韓国のドルテック社(Doalltech)が開発した地盤用のアドオンソフトを独自に開発しました。

この地盤モデルを使って、地盤掘削の工程計画を調整し、工期の遅れを取り戻したそうです。

ドルテック社では、近く、この地盤用のアドオンソフトを外販するべく、準備中とのことです。

地盤モデルを使った工程計画の調整(資料:GS E&C)

地盤モデルを使った工程計画の調整(資料:GS E&C)

KCC2017の展示会場にはドルテック社のブースもあり、注目を集めていた(写真:家入龍太)

KCC2017の展示会場にはドルテック社のブースもあり、注目を集めていた(写真:家入龍太)

ドルテック社はこのほか、鹿島と共同で「smartCON Planner」という施工計画用のARCHICADアドオンソフトも開発しています。

地盤を掘削する範囲を指定して、矢板や地下連続壁など様々な山留め工のBIMモデルを一気に作ったり、足場などの仮設、リアルな重機による施工シミュレーションなどを、RCHICAD上で手軽にスピーディーに行ったりするソフトです。

smartCON Plannerで山留め工をBIMモデル化した例(以下の資料:Doalltech)

smartCON Plannerで山留め工をBIMモデル化した例(以下の資料:Doalltech)

足場や鉄骨の建て方シミュレーションも簡単

足場や鉄骨の建て方シミュレーションも簡単

施工段階が進むにつれ、徐々に立ち上がっていく鉄骨やクレーンの動きは、

 

ARCHICADのレイヤ

 

を時間データで表示/非表示を制御することによって表現しているそうです。

また、レンダリングソフトの「Artlantis」を使うと、ハイクオリティーな現場のCGも作れます。

レンダリングソフト「Artlantis」を使うと、ハイクオリティーな現場CGも作れる

レンダリングソフト「Artlantis」を使うと、ハイクオリティーな現場CGも作れる


smartCON Plannerのプロモーションビデオ
smartCON Plannerは既にARCHICAD20用のバージョンを発売しており、1ライセンス50万円(2本目以降は20万円)です。

ARCHICADが地盤を扱う土木工事や施工計画に使えるとは、意外でした。アドオンソフトが開発されると、そのうちi-Constructionでも使えるのではと、思った次第です。

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