管理人のイエイリです。
京都で5月29日から31日まで開催されたグラフィソフトの国際会議、「キー・クライアント・コンファレンス(GRAPHISOFT KEY CLIENT
CONFERENCE。以下、KCC)」では、BIMソフト「ARCHICAD」を施工段階で活用するという新たなチャレンジも報告されました。
韓国の建設会社、GS E&C社のエオン・セク・ジョン(Yeon-Seok Jeong)氏は、工期が厳しいデータセンター工事で、建物をBIMモデル化して施工管理するだけでは不十分ということで、ARCHICADを使って
ナ、ナ、ナ、ナント、
地盤のBIMモデル
を作ってしまったのです。
現場の地表面を4台の3Dレーザースキャナーで計測して点群データ化し、3次元のメッシュデータにした後、をボーリングデータと組み合わせて地盤のソリッドモデルを作ったのです。
ARCHICADで地下の地盤構造までBIMモデル化するため、同社と韓国のドルテック社(Doalltech)が開発した地盤用のアドオンソフトを独自に開発しました。
この地盤モデルを使って、地盤掘削の工程計画を調整し、工期の遅れを取り戻したそうです。
ドルテック社では、近く、この地盤用のアドオンソフトを外販するべく、準備中とのことです。
ドルテック社はこのほか、鹿島と共同で「smartCON Planner」という施工計画用のARCHICADアドオンソフトも開発しています。
地盤を掘削する範囲を指定して、矢板や地下連続壁など様々な山留め工のBIMモデルを一気に作ったり、足場などの仮設、リアルな重機による施工シミュレーションなどを、RCHICAD上で手軽にスピーディーに行ったりするソフトです。
施工段階が進むにつれ、徐々に立ち上がっていく鉄骨やクレーンの動きは、
ARCHICADのレイヤ
を時間データで表示/非表示を制御することによって表現しているそうです。
また、レンダリングソフトの「Artlantis」を使うと、ハイクオリティーな現場のCGも作れます。
smartCON Plannerのプロモーションビデオ
smartCON Plannerは既にARCHICAD20用のバージョンを発売しており、1ライセンス50万円(2本目以降は20万円)です。
ARCHICADが地盤を扱う土木工事や施工計画に使えるとは、意外でした。アドオンソフトが開発されると、そのうちi-Constructionでも使えるのではと、思った次第です。