AIで舗装ひび割れを自動検出!阪神高速技術らがシステムを開発
2017年7月4日

管理人のイエイリです。

阪神高速グループの阪神高速技術は、ニチゾウテック日立造船とともに、道路の路面を撮影した画像から、舗装のひび割れを自動的に見つける「ひび割れ検出システム」を共同開発しました。

これまでは、「ドクターパト」と呼ばれる路面性状測定車に搭載されたラインスキャンカメラで撮影して画像を、技術者が丹念に見ながらひび割れやくぼみなどを探していたので、時間とコストがかかっていました。

ドクターパトによる路面の撮影イメージ(以下の写真、資料:阪神高速技術、ニチゾウテック、日立造船)●

ドクターパトによる路面の撮影イメージ(以下の写真、資料:阪神高速技術、ニチゾウテック、日立造船)

その作業を、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

AIによる「FCM識別器」

 

を用いて自動化したのです。

FCM(Fuzzy-c-means)識別器とは、AI(人工知能)を応用したデータ分類技術で、メンバーシップ関数の導入によって人間の判断に近い分類を行うことができます。

1990年代にあったAIブームのときに、シールド機の自動運転システムなどで「ファジィ理論」を使ったシステムが流行しましたが、そのファジィが今回、復活したようです。

ひび割れを自動検出した結果の例

ひび割れを自動検出した結果の例

このシステムの開発により、ひび割れ検出にかかる作業時間は、

 

5分の1まで削減

 

できるそうです。

阪神高速技術らは、このシステムを2017年度から本格運用します。今後は、FCM識別機の学習を繰り返すことで検出精度を向上させるとともに、補修の要否を自動的に判断できる「路面損傷診断支援システム」の開発も計画しています。

インフラ点検の生産性向上を実現するためにも、AIは欠かせないツールになってきたようですね。

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