管理人のイエイリです。
インクジェットプリンターのメーカーとして知られるHPは、これまでも業務用の3Dプリンター「HP Jet Fusion 3D 4200 Printer」、「HP
Jet Fusion 3D 3200 Printer」を開発中であることをアナウンスしてきました。
製品の設計や試作だけでなく、多品種少量生産の製造まで対応できるのが特徴で、従来の3Dプリンターに比べて最大10倍のスピードと半分のコストで、高品質のパーツを生産できるというのが売り物です。
同社の日本法人である日本HPはこのほど、これらの3Dプリンターを
ナ、ナ、ナ、ナント、
今年、ついに発売
することを発表しました。(日本HPのリリース)
発売予定時期は、「HP Jet Fusion 3D 4200 プリンティングソリューション」が2017年8月、「HP Jet Fusion 3D
3200 プリンティングソリューション」が11月からです。
これらの3Dプリンターの特徴は、インクジェットプリンターの開発で培ってきた、「HP Multi Jet Fusion テクノロジー」という技術が活用されていることにあります。
この技術は、微量のインクを正確な量、正確な位置に高速で配置することで、画像データで言えば「ピクセル」に相当する「ボクセル」単位で固さや色、電気伝導率などの材料特性を変えられるものです。
造形エリアは約30cm×約40cmで、材料の積層と2種類の溶解促進剤を噴射したあと、ヒーターで加熱を繰り返しながら固めることで、高い精度と弾性、強度を備えたパーツを生産できます。
HPのプロモーションビデオでは、この3Dプリンター技術で作ったつり上げ部材を使って、クレーンでクルマを吊ってみせるシーンがあります。こんな強度のものが3Dプリンターで作れると、用途はぐっと広がりそうですね。
HPのプロモーション動画
気になるお値段ですが、「HP Jet Fusion 3D 4200 プリンティングソリューション」は、
約3800万円から
とのことです。
ちょっと高い感じもしますが、現在、市販されている3Dプリンターもかつては1000万円以上が当たり前でしたから、数年もたつと低価格化が進んでくることも期待できそうです。
日本HPは、この3Dプリンターの国内販売に際し、武藤工業、リコージャパンの2社を「HP 3Dプリンティング・マスターパートナー」とし、協業を開始しました。
いよいよ、3Dプリンターが機械部品の製造装置としても、本格的に使われていきそうです。
(訂正)
初出で価格を「約3200万円から」としておりましたが、正しくは「約3800万円から」でした。お詫びして訂正します。