地盤高を色分け!清水建設がプロジェクションマッピングでトンネル施工

2017年7月13日

管理人のイエイリです。

昨年(2016年)、東京・六本木で開催された「土木展」では、様々な展示物が来場者を楽しませてくれました。

中でも、砂場を掘ったり盛ったりすると、プロジェクションマッピングによって、その“地形”が瞬時に色分けされたり、等高線や湖が表示されたりする「ダイダラの砂箱」(桐山孝司氏、桒原寿行氏)は、ミニ土木工事を体験できる展示物として、子どもから大人まで人気を集めていました。

「土木展」で展示された「ダイダラの砂箱」。高低差を色分けによる「ヒートマップ」で表示する(写真:家入龍太)●

「土木展」で展示された「ダイダラの砂箱」。高低差を色分けによる「ヒートマップ」で表示する(写真:家入龍太)

砂場の地形を変えると等高線や湖が地図のように表示される(写真:家入龍太)●

砂場の地形を変えると等高線や湖が地図のように表示される(写真:家入龍太)●

「土木展」の会場(写真:家入龍太)

「土木展」の会場(写真:家入龍太)

清水建設は、これとそっくりな仕組みを使って、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

山岳トンネルのインバート

 

部分の掘削管理を行うシステムを開発したのです。

プロジェクションマッピングを使って山岳トンネルのインバート掘削管理を行うシステム。設計より高い部分は赤色で表示される(以下の写真、資料:清水建設)

プロジェクションマッピングを使って山岳トンネルのインバート掘削管理を行うシステム。設計より高い部分は赤色で表示される(以下の写真、資料:清水建設)

インバートとは、山岳トンネルの内巻きコンクリートの底盤になる部分です。

この部分を掘るときに設計より浅いと、コンクリート壁が薄くなって所定の強度が得られません。かと言って、深すぎると余分なズリ(掘削土砂)が発生するだけでなく、コンクリートの打設量も増えてしまいます。

そこで清水建設は、3Dスキャナーとプロジェクターを一体化した装置を開発し、インバート部分の現在の地盤高を色分け表示によって見える化することに成功しました。

まずは3Dスキャナーでインバート部分の3D形状を計測し、解析します。そして地盤高に応じて色分けした画像データを現場のインバート部分に照射するという手順です。計測から照射までの時間は、わずか1分程度です。

一度に照射できる画像の大きさは幅4m×奥行き7~8m(約30m2)で、設計と地盤高の差を5cm単位で色分け表示できます。

設計面からの高さを5cm単位で表示できる

設計面からの高さを5cm単位で表示できる

これまではインバート部分の地盤高を確認するために、掘削作業を中断し、作業員が施工用の定規を使って10~15分かけて確認作業を行っていたそうです。

この装置をインバートの施工箇所付近に置いておくだけで、設計の対する地盤の高低が一目瞭然でわかるので、掘削効率は大幅に向上しそうですね。

清水建設では、今後このシステムを山岳トンネル現場に導入していくとともに、

 

トンネル上部の掘削作業

 

にも使えるように技術開発を行っていく方針です。

このシステムは2017年7月12日~14日、名古屋国際会議場で開催中の「第52回地盤工学研究発表会」の技術展示コーナーに展示されているそうですので、ご興味のある方はどうぞ。

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