スマホでひび割れ発見!産総研らがAIによるコンクリ点検クラウドを開発

2017年8月7日

管理人のイエイリです。

コンクリート構造物の維持管理では、表面に生じた幅0.2mm以上のひび割れを見つけ、管理していくことが基本です。

しかし、長年、風雨にされされたコンクリート構造物の表面は、傷や汚れ、水ぬれなどの影響でひび割れが見えにくい場合がよくあります。

そこで首都高技術、産業技術総合研究所(以下、産総研)、東北大学は、ひび割れの検出や記録を自動化するコンクリートひび割れ点検支援システムをこのほど開発しました。

デジタルカメラやスマートフォンを使って撮ったコンクリート構造物の表面写真を、インターネットでシステムに送ると、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

AIがひび割れを自動検出

 

し、結果を送り返してくれるのです。

コンクリート表面の写真(左)をスマホなどで撮って送ると、ひび割れを自動検出した画像(右・赤線部)を送り返してくれる(以下の写真、資料:産業技術総合研究所)

コンクリート表面の写真(左)をスマホなどで撮って送ると、ひび割れを自動検出した画像(右・赤線部)を送り返してくれる(以下の写真、資料:産業技術総合研究所)

コンクリートひび割れ点検WEBサービスの利用イメージ

コンクリートひび割れ点検WEBサービスの利用イメージ

このシステムは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト」の一環である「道路構造物ひび割れモニタリングシステムの研究開発 」として開発されたものです。

現在、コンクリート構造物のひび割れの検出や記録は、野帳にひび割れ状況をスケッチし、それを事務所に持ち帰ってCAD図面化するという手作業で行われています。

このシステムを使うとひび割れの検出や記録が自動化されるので、手描きのスケッチやCAD図面化の作業が不要になります。そして、撮影した写真の上にひび割れを表示させたまま電子データとして保存できるというメリットもあります。

作業時間は手作業だと300分かかるところが、今回のシステムだと10分の1の30分に短縮されます。

また、ひび割れを高精度に識別するため、様々な状態のコンクリート構造物を撮影してひび割れサンプル画像をたくさん作り、これを「教師データ」としてAI(人工知能)システムに機械学習させました。

こうした精度向上の取り組みにより、従来のひび割れ点検用の画像解析技術では正解率は12%程度でしたが、今回の技術では、

 

80%以上の高精度

 

で検出することに成功しました。

既存技術(右)に比べて、今回の技術(左)ではひび割れ検出の精度が大幅に上がった

既存技術(右)に比べて、今回の技術(左)ではひび割れ検出の精度が大幅に上がった

産総研では2017年8月3日から2018年度末まで、このシステムを使って「ひび割れ検出Webサービス」を無料公開し、様々なユーザーに試験利用してもらうことで、システムの検出精度や作業効率などの有効性を検証しています。(注:8月7日現在、サービスは改修作業のため一時、中止しています)

やっぱり、AIは建設分野の維持管理と相性がいいみたいですね。

  ←記事に対するご意見、ご感想をどうぞ!


家入龍太の最新刊!
BIMの全体像をザックリ
と解説!さらに初心 者向けに。
これだけ!BIM
 全国書店、ネット書店で好評発売中!
家入龍太著、秀和システム刊
価格: ¥1,700 (税別)
CIMの基本から活用事例までを初心者向けにやさしく解説
CIMが2時間でわかる本
 全国書店、ネット書店で好評発売中!
家入龍太著、日経BP社刊
価格: ¥2,800 (税別)
BIMとの連係、建て方も解説
図解と事例でわかるスマートハウス
 全国書店、ネット書店で好評発売中!
家入龍太著、翔泳社刊
価格: ¥1,800 (税別)
2時間でBIMをサクッと理解!
図解入門 よくわかる最新BIMの基本と仕組み
 全国書店、ネット書店で好評発売中!
家入龍太著、秀和システム刊
価格: ¥1,800 (税別)
「建設ITワールドマガジン」無料購読受付中!最新設計手法「BIM」「CIM」の最新情報も充実!。現在の購読者数は部です。(携帯用のアドレスは登録できても配信されませんのでご注意ください