ドローンで下水管を点検!ブルーイノベーション、日水コンが専用機を開発
2017年8月3日

管理人のイエイリです。

日本の下水道のうち約3%は建設後、50年が経過しており、2014年は下水管の腐食による道路陥没が約3300件も発生しています。

老朽化により点検の重要性はますます高まり、2015年の下水道法の改正により、特に腐食の恐れが大きい箇所は、5年に1回以上の点検が義務づけられました。

しかし、下水管の点検となると、硫化水素が充満していたり、ゲリラ豪雨で突然、氾濫したりと危険が付きものです。

作業員による下水管内の点検イメージ(以下の資料:ブルーイノベーション、日水コン)

作業員による下水管内の点検イメージ(以下の資料:ブルーイノベーション、日水コン)

こうした劣悪な環境下で、下水管を安全、迅速に点検するため、ブルーイノベーション(本社:東京都千代田区)と日水コン(本社:東京都新宿区)は、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

ドローンで下水管内を点検

 

する技術を開発してしまったのです。(ブルーイノベーションのPDFリリースはこちら

下水管内を飛行するドローン

下水管内を飛行するドローン

下水管内は暗闇でGPSの電波が受信できず、しかも水気があるため、ドローンが飛行するうえでも劣悪な条件がそろっています。

そこで両社は、国土交通省の下水道革新的技術実証事業である「B-DASH プロジェクト」に参加し、共同で下水道点検専用のドローンシステムを開発してきました。そしてこのほど、手動操縦によるテスト飛行に成功したのです。

地上のマンホールから、球体のかごに入ったドローンを投げ入れ、下水管内の水面上を飛行しながら点検します。これまで作業員の安全確保上、立ち入り困難だった場所も点検できるようになります。

手動操縦のドローンによる下水管内の点検イメージ

手動操縦のドローンによる下水管内の点検イメージ

そして、飛行という迅速な移動手段により、作業効率も画期的に向上します。従来の作業員による目視点検では1日に600m、自走式ロボットでは300mでしたが、ドローンを使うと毎秒1~2m、

 

1日に5400m

 

も点検できるのです。

作業員の目視や自走式ロボットに比べると、圧倒的な作業スピードを実現

作業員の目視や自走式ロボットに比べると、圧倒的な作業スピードを実現

両社は2017年秋より、横浜市を初のユーザーとして、ドローンによる下水道点検の試行サービスを開始します。今後は安定した自動飛行や正確な撮影・データ記録・解析技術を開発し、高効率な点検・管理の実現を目指していきます。

この技術は、8月4日まで東京ビッグサイトで開催中の「下水道展’17 東京」に出展している日水コンブース(小間番号:4-114)でも展示されますので、ご興味のある方はどうぞ。

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