管理人のイエイリです。
近所でプレハブ住宅の工事が行われていますが、現場にはサッシや外装タイルなどが取り付けられた壁の部材などがどんどん運ばれてきます。
その背景には、かなり完成品に近い部材を生産する工場があるに違いないと思っていましたが、なるほどと思わせるYouTube動画をセキスイハイムが公開していました。
この動画は、首都圏のプレハブ住宅を生産する、埼玉県のセキスイハイム蓮田工場で撮影されたものです。放送作家の小山薫堂さんと建築設計事務所、SUPPOSE DESIGN OFFICEの吉田愛さん、谷尻誠さんが工場見学するという想定です。
現代の住宅生産システムを見て、あらためてビックリしました。
というのも、鋼製の柱と梁を一体化したボックスフレームを組み立てる作業を、
ナ、ナ、ナ、ナント、
独自開発の溶接ロボ
が行っていたからです。
この工程では人間がいないので、それだけ労働生産性が高まったと言えますね。
各ボックスフレームは、クルマにオプションを付けるのと同様に、施主のオーダー応じて一つ一つ異なった仕様で作られていきます。
工場の床には縦横に動くベルトコンベヤーが格子状に設置され、製作中の部材が自動的に次工程に送られていきます。
また、これまでの建築現場では上向き施工していた天井も、工場内では下向きで施工し、
ロボットで裏返して設置
する作業も行われていました。
そして、各部材はコンピューターで履歴の管理が行われているそうです。
この動画が公開されたのは、2016年7月ですが、プレハブ住宅の生産システムがこれだけ進んでいるとは思いませんでした。
海外ではこれと同じように工場生産した部屋を積み上げる「モジュラーコンストラクション」という手法によって、オフィスビルやホテルが建設されています。
日本では、あまりモジュラーコンストラクションは広がっていないようですが、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)と工場の連携が強化することによって、プレハブ化されたビルなどが増える可能性はないのでしょうか。
一度、この工場見学に行ってみたいと思った次第です。