管理人のイエイリです。

米国・ラスベガスで11月14日～16日（現地時間）まで開催された「Autodesk University 2017」（主催：米国オートデスク）で、注目の国際的アワード、「2017 AEC Excellence Awards」の発表会がありました。

日本からは大林組と伊藤忠ソリューションズのチームが、「大林組のトンネル工事におけるCIM活用」（応募作品の詳細はこちら）というテーマで、コンストラクション（Construction）部門の最終選考に残っていました（当ブログ2017年9月6日の記事参照）が、

ナ、ナ、ナ、ナント、

見事、3位入賞

を果たしたのです。日本チームが、このアワードで入賞するのは初めてとのことです。

「2017 AEC Excellence Awards」のコンストラクション部門で3位に入賞し、代表としてトロフィーを受け取った大林組 土木本部本部長室情報技術推進課長の杉浦伸哉氏（写真：古川芳孝氏）

入賞作品に含まれるトンネル（写真：大林組）

大林組 土木本部本部長室 情報技術推進課長の杉浦伸哉氏は今回の受賞について「授賞式では、見草トンネルや佐久間浦川トンネルの写真が目立っていたが、当社のトンネルプロジェクトすべてが受賞の対象となったことをうれしく思う」と語っています。

受賞の理由は、NATM工法による山岳トンネル工事で、CIMモデルの属性情報を、伊藤忠ソリューションズの「Navis+」というソフトで表計算ソフトのExcelと連携し、CIMによる施工管理を現場ぐるみで実施したことが評価されたようです。

なお、同部門の1位に輝いたのは、「China Construction Eighth Engineering Division Corp」（中国）の「Tianjin Chow Tai Fook Financial Center Project」という超高層ビルプロジェクトでした。

コンストラクション部門第1位の「Tianjin Chow Tai Fook Financial Center Project」（写真：China Construction Eighth Engineering Division Corp）

このほか、環境（Sustainability）、社会インフラ（Infrastructure）、建築（Building）の各部門で1位から3位までの表彰が行われました。各部門の1位は次の通りです。

環境部門の第1位、Geotectura, Axelrod-Grobman Architects, NCA, Assa Aharoni Consulting Engineersの共同チームによる 「The Porter School of Environmental Studies」（写真：Shai Epstein）

社会インフラ部門の第1位、Foster + PartnersとFR-EEによる「Nuevo Aeropuerto Internacional de la Ciudad de Mexico (NAICM)」（写真：Foster + Partners）

建築部門の第1位、Dubai Future Foundation, Killa Design, BuroHappold Engineering, BAM Higgs & Hill, Transgulfの共同チームによる「Museum of the Future」（資料：Killa Design）

ソフトウエアベンダーなどが開催するBIM（ビルディング・インフォメーション・モデリング）やCIM（コンストラクション・インフォメーション・モデリング）関連のコンテストで、最近は

中国からの応募が圧倒的

に多くなっています。

その内容やプロジェクトの規模も、世界レベルに肩を並べるくらいになっています。

今回、建設部門でも、最終選考に残った8チームのうち5チームが中国勢で、2チームが米国勢でした。そんな中、大林組・伊藤忠テクノソリューションズのチームが入賞を果たした意義は大きいと思いました。