スマホで運転!竹中工務店らが全方向クローラー型搬送ロボを開発
2017年11月8日

管理人のイエイリです。

工事現場では台車に重い資材を載せて、作業場所まで運ぶことがよくあります。

しかし、工事用エレベーターに乗せるために狭い場所で切り返しをしたり、手作業で台車に資材を載せ替えたりするのは重労働で大変ですね。

そこで竹中工務店は岡谷鋼機、トピー工業と共同で、クローラー型搬送支援ロボット「クローラーTO(トゥ)」を開発しました。

クローラー型だから、きっとその場でくるりと回る「超信地旋回」もできるので、エレベーター前の切り返しも楽になるのだろうなと思っていたら、実は“ナナメ上”の機能を持っていました。

クローラーには「OMNICRAWLER(オムニクローラー)」という特殊なものを採用しているので、超信地旋回はもちろんのこと、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

斜め方向や横方向

 

を含め、全方向に平行移動することができるのです。

「OMNICRAWLER」を採用した全方向クローラー型搬送支援ロボット「クローラーTO」の構造(以下の資料:竹中工務店、岡谷鋼機、トピー工業)

「OMNICRAWLER」を採用した全方向クローラー型搬送支援ロボット「クローラーTO」の構造(以下の資料:竹中工務店、岡谷鋼機、トピー工業)

ロボットの大きさは幅54cm×長さ92cm×高さ24.6cmで、本体重量は120kgとコンパクトですが、積載量は500kg、けん引は1tまでというパワーを秘めています。

そして荷物などを持ち上げる「リフター機構」を4台装備しているので、台車などの下に潜ってからリフターで持ち上げると、台車ごと作業場所に運ぶことができます。

走行速度は時速3kmと結構速く、25mmの段差も乗り越えられます。稼働時間は2~4時間とのことです。

「クローラーTO」の運転風景。重量物を載せた台車の下に潜り、リフター機構で持ち上げて台車ごと搬送できる

「クローラーTO」の運転風景。重量物を載せた台車の下に潜り、リフター機構で持ち上げて台車ごと搬送できる

そして、運転は

 

スマートフォンとWi-Fi

 

で操作するという手軽さです。

そのため、女性作業員や高齢作業員でも手軽に重量物を運ぶことができます。今後は自動運転など、現場の生産性向上をさらに高める進化にも期待が高まりますね。

全方向に進める「OMNICRAWLER」は、東北大学大学院 情報科学研究科 多田隅建二郎准教授の研究成果をベースに、トピー工業が実用化を進め、商標や特許出願を行いました。

このロボットは2018年2月をメドに、レンタルや販売を開始する予定です。また、本日(2017年11月8日)~11日までポートメッセなごやで開催される「メッセナゴヤ2017」で、岡谷鋼機のブースに展示されます。気になる方は見に行ってみてはいかがでしょうか。

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