“建設IoT”への第一歩!飛島建設が現場の安全監視に映像認識を導入
2017年11月6日

管理人のイエイリです。

工事現場では、情報化施工や各種センサーなどによる自動化が進んでいる一方、安全管理については依然として人の目による監視に頼っている面も少なくありません。

しかし、安全監視員や重機オペレーターにとって、トンネル内などの狭い場所での作業時には、複数の重機が行き交ったり、重機自体が障害物になったりして、死角が多くなってしまう場合も少なくありません。

そこで、飛島建設は沖電気工業と共同で、トンネル坑内のような狭い場所でも信頼性の高い安全監視が行える「現場監視サポートシステム」を開発しました。

現場に複数のカメラとレーザー距離センサーを配置してデータを同期・解析し、映像認識技術により

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

顔、物体、動体

 

を“機械の目”で区別できるようにしたのです。

映像認識による「現場監視サポートシステム」のイメージ図(資料:飛島建設)

映像認識による「現場監視サポートシステム」のイメージ図(資料:飛島建設)

認識した重機と作業員のデータは、俯瞰(ふかん)マップ上に表現し、人と重機の動きをリアルタイムに表示します。

もし、人と重機が接近するような危険な状態が発生した場合は、自動的に感知し、アラートを通知します。

さらに個々の人や重機の動線から、行動や移動パターンの傾向を分析することもできます。

重機のオペレーターにとっては、運転席からの死角が多いので、現場内の重機や作業員の配置がリアルタイムに見られると安心ですね。

このシステムは、東北地方整備局 宮古盛岡横断道路 岩井地区トンネル工事で実証実験が行われました。今後は土工事や橋梁、ダムなどの土木工事のほか、建築工事にも展開していく予定です。

そして用途も、安全管理だけにはとどまりません。人や重機の動線を記録した

 

ビッグデータをAIで解析

 

することで、施工サイクルの自動判定や、作業の効率化や品質向上、危険性排除を実現するための行動パターンの分析評価にも活用を進めていく計画です。

現場監視をデジタルデータ化したことで、安全管理だけでなく生産性向上へと活用が広がることになりました。“建設IoT”としてのさらなる進化に期待したいですね。

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