管理人のイエイリです。
既存の建物や土木構造物などを、3Dレーザースキャナーやドローン(無人機)測量によって計測した点群データを、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ソフトで編集できるようにするためには、点群を面や立体のオブジェクトに変換する必要があります。
この点群→BIMモデルの変換は、点群データのサイズが膨大なので熟練技術者が手間ひまかけて手作業で行っているのが実情です。
そこで米国バージニア州に本拠を置くクリア・エッジ3D社(ClearEdge3D. Inc.)は、点群データを自動的にBIMモデル化するソフト「EdgeWise」を開発しました。
このクリア・エッジ3D社がこのほど、
ナ、ナ、ナ、ナント、
トプコンに買収
されたのです。(トプコンのプレスリリースはこちら)
トプコンと言えば、3Dレーザースキャナーやドローンなどで計測した3D点群処理ソフト「MAGNET Collage」を開発・販売しているほか、2017年12月には100%子会社のトプコンソキア ポジショニングジャパンが、3D点群データ処理をサービスとして開始しています。(詳しくは、2018年1月10日の当ブログ記事参照)
そのラインアップに、「EdgeWise」が加わることで、実物の建物→BIMモデル化は、かなり自動化が進み、生産性も向上しそうですね。
「EdgeWise」のプロモーションビデオ(動画:ClearEdge3D)
このほか、クリア・エッジ3D社の強力なツールとしては「Verity」というソフトがあります。これは設計時に作成したBIMモデルと、実際に建設された建物の点群データを
自動的に比較
し、ずれている部分をヒートマップで色分け表示できる機能を持っています。
これによって複雑な構造物の出来形管理や進ちょく管理なども、行いやすくなりそうです。
「Verity」のプロモーションビデオ(動画:ClearEdge3D)
トプコンがクリア・エッジ3D社を買収したことは、リアルな現場側を計測する測量機器と、そのデータをバーチャルなBIMモデル側をシームレスでつなぐ道ができたという意味で、建設業の「IoT(モノのインターネット)」化に一歩、近づいたものと言えるでしょう。