30分で3Dデータ化まで!コマツが毎日測れるドローン測量サービスを開始
2018年4月19日

管理人のイエイリです。

国土交通省の「i-Construction」などで使われるドローン(無人機)による3D測量は、現場を空撮し、その写真を解析して3Dの点群データ化までを行うのに、これまで丸1日かかっていました。

また、ドローンの飛行データの作成や操縦、撮影などには、専門的なノウハウやスキルも必要でした。

そこでコマツは同社の「スマートコンストラクション」事業の一環として、誰でも毎日、ドローン測量が行える新サービス「EverydayDrone(エデリテイドローン)」を開始することになりました。

その特徴は、現場の3D現況測量データ生成を、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

約30分で完了

 

できるというスピード感なのです。(コマツのニュースリリースはこちら

「EverydayDrone」サービスで用いられるドローンのベースとなるDJI社のMATRICE100(写真:Skycatch)

「EverydayDrone」サービスで用いられるドローンのベースとなるDJI社のMATRICE100(写真:Skycatch)

ドローンによる測量から点群データ作成までの流れ(以下の資料:特記以外はコマツ)

ドローンによる測量から点群データ作成までの流れ(以下の資料:特記以外はコマツ)

スピーディーな測量が行える秘密は、自動運航する専用ドローン「Explore1」と、現場で高速にデータ処理が行えるGNSSベースステーション「EdgeBox」にあります。

「Explore1」はDJI社製のドローン「MATRICE100」をもとに、米国のSkycatch社が開発した専用機で、離着陸や飛行ルートの設定が自動的に行えます。さらに設置や位置計測に時間がかかっていた標定点も不要です。

「EdgeBox」は現場に設置するデータ処理機で、3D演算を高速処理するハイスペックなGPUを搭載し、空撮写真からの点群生成や不要物除去などのデータ処理を高速で行います。

また、GNSSアンテナとRTK(リアルタイムキネマティック)を利用して、自らの位置情報を取得することも可能です。1回の充電で12時間稼働するバッテリーで駆動し、現場での使用に耐える耐久性も備えています。

EdgeBoxで作成した現況測量3Dデータ

EdgeBoxで作成した現況測量3Dデータ

EdgeBoxで作成した3D現況データは、コマツのほかNTTドコモ、SAPジャパン、オプティムが共同で運用する建設用のクラウドプラットフォームである

 

LANDLOGにアップロード

 

し、すぐに閲覧することができます。(LANDLOGの詳細はこちら

さらに、スマートコンストラクションアプリに転送して、前回の測量データと比較して、施工した盛り土や切り土の土量を算出することも可能です。

スマートコンストラクションアプリによる土量計算の例

スマートコンストラクションアプリによる土量計算の例

この「EverydayDrone」サービスは、コマツの子会社であるコマツカスタマーサポートが2018年5月から提供を開始します。また、運営はミライト・テクノロジーズ(本社:大阪市西区)が協業し、ユーザー向けの講習や運航代行、ドローンの機体整備などをサポートする予定です。(ミライト・テクノロジーズのニュースリリースはこちら

ドローンによって現況地形を3Dデータ化したり、土量計算したりするのは、人間の手作業による部分が多くありましたが、このサービスは現況→3Dデータの流れをかなり自動化してくれそうですね。

ICT建機による施工と相まって、土工のIoT(モノのインターネット)化が、ますます加速しそうです。

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