3次元データで路面切削!東名高速でNEXCO初のICT舗装を実施
2018年5月25日

管理人のイエイリです。

高速道路の補修工事は、横を猛スピードでクルマが通り過ぎる中、路面の計測を行ったり、切削、アスファルト舗装などを行ったりする必要があるので、安全管理や品質管理には特に気を使います。

舗装補修工事の出来形検査の例(以下の写真:特記以外はNEXCO中日本)

舗装補修工事の出来形検査の例(以下の写真:特記以外はNEXCO中日本)

そこでNEXCO中日本は、東名高速道路の舗装補修工事で、国土交通省の「i-Construction」施策に2017年度から追加されたICT舗装を

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

NEXCO3社で初めて

 

全面的に活用したのです。(NEXCO中日本のニュースリリースはこちら

大成ロテックが受注した「東名高速道路(特定更新等) 富士管内舗装補修工事(2017年度)」という工事で、ICT舗装の技術を採用したものです。

まずは、工事に先立って現状の路面を測る事前測量ですが、従来は路面で水糸などを使って行っていた測量を、道路脇に置いた3Dレーザースキャナーやトータルステーションで行いました。

3Dレーザースキャナーによる事前測量のイメージ。道路脇から路面上の3次元座標を点群計測する

3Dレーザースキャナーによる事前測量のイメージ。道路脇から路面上の3次元座標を点群計測する

そのデータを元に、舗装切削やアスファルト舗装材の舗設の3次元設計データを作成し、舗装切削機やアスファルトフィニッシャーなどの建設機械を自動制御して、作業を行いました。

自動制御の舗装切削機で3次元設計データに基づき既存の舗装を切削する(写真:工事受注者提供)

自動制御の舗装切削機で3次元設計データに基づき既存の舗装を切削する(写真:工事受注者提供)

自動制御のアスファルトフィニッシャーによる舗設作業のイメージ

自動制御のアスファルトフィニッシャーによる舗設作業のイメージ

ローラーによる締め固め作業

ローラーによる締め固め作業

舗装作業が終わった後は、冒頭のような路面上での出来形検査の代わりに、3Dレーザースキャナーやトータルステーションを使いました。

 

路上での測量が減った

 

ため、作業の安全性もぐっと高まりました。

3Dレーザースキャナーによる出来形検査のイメージ。設計と実測の差分をコンピューターで計算し、舗装高さを色分け表示する(資料:国土交通省)

3Dレーザースキャナーによる出来形検査のイメージ。設計と実測の差分をコンピューターで計算し、舗装高さを色分け表示する(資料:国土交通省)

NEXCO中日本では今後、ICT舗装をさらに展開し、管理基準を見直しながら舗装補修工事の安全性や生産性の向上を推進していくそうです。

海外では切削機を使わない3Dプリンター方式の舗装補修マシン(2016年2月15日の記事参照)や、無人で路面に白線を引くマシン(2018年1月16日の記事参照)なども開発されています。

舗装補修工事でも、省人化がどんどん進んでいきそうですね。

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