BIMの効果を競う時代に!ベストプラクティスを求めたAIAイノベーション賞

2018年6月25日

管理人のイエイリです。

アメリカ建築家協会(AIA)では、2005年にBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)アワードを設立し、2015年にはイノベーションアワードと名称を変えながら、毎年、部門ごとに受賞作品を発表しています。

ニューヨークで開催されたAIA全米大会全米大会(AIA Conference on Architecture)では、2018年6月23日に開催されたセッションで、2017年度のイノベーションアワード受賞作品についての解説が行われました。

AIA全米大会で行われたイノベーションアワード受賞作品についての解説セッション(写真:家入龍太)

AIA全米大会で行われたイノベーションアワード受賞作品についての解説セッション(写真:家入龍太)

もはやBIMが進化するスピードは、建物が企画から建設されるスピードよりも速くなってしまったため、数年前なら革新的と言えた事例も、今となっては陳腐化していることも少なくありません。

その代わり、BIMを活用して

 

ベストプラクティス

 

が実現できたプロジェクトが選ばれるようになりました。部門ごとに受賞作を見てみましょう。

なお、この賞はベントレー・システムズが協賛しています。

最優秀デザイン賞(Stellar Design)
Bahá’í Temple of South America
Architect: Hariri Pontarini Architects
Owner: The National Spiritual Assembly of the Bahá’ís of Chile
Location: Santiago, Chileチリ・サンチアゴ近郊に建設された寺院。周囲の丸い山並みとマッチするようにドーム状にデザインされ、9枚のガラス製花びらで囲まれている。600人を収容し、中から上を見上げると、ポルトガル産大理石を通して外の光が入ってくるのを体験できる。

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最優秀デザイン賞(Stellar Design)
The Yard at Chicago Shakespeare Theater
Architect: Adrian Smith + Gordon Gill Architecture
Associate architect: Charcoalblue
Owner: Chicago Shakespeare Theater
Location: Chicago色が変わるガラスを使ったファサードを、ロビー部分に導入。昼は色がついて太陽光を遮り、夜になると透明になる。イベントによって150人から850人と収容人数が変わることにフレキシブルに対応できる設計になっている。

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工程・建設監理賞(Project Delivery & Construction Administration Excellence)Garden Village
Architect: Nautilus Group
Associate architect: Stanley Saitowitz | Natoma Architectsカリフォルニア州バークレーに建設された77戸のアパート。画一的な設計を避け、18種類の異なる建物形状を組み合わせ、部屋を工場製作して現場で積み上げる「モジュラー・コンストラクション」により建設した。

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技術開発賞( Practice-based or Academic Research, Curriculum or Applied Technology
Development)
Reality Capture Workshop
Architect: Prof. Wladek Fuchs, University of Detroit Mercy
Location: Volterra, Italyイタリアのベルテーラにある遺跡を、3Dレーザースキャナーやドローンなどを使ってデジタルアーカイブ化したプロジェクト。学生や実務者が、リアリティー・キャプチャーを実体験で学ぶ国際的なプログラムとして行われた。

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今回のイノベーションアワードには、ユニークな作品が多く集まった半面、

 

ライフサイクル部門は応募ゼロ

 

で、小企業部門の応募作品も該当するもの少なかったため、今回、授賞は見送られました。

ちょっとて前なら、BIMモデルでエネルギーシミュレーションを行ったり、小さな設計事務所がBIMや3Dレーザースキャナーなどを使ったりしただけで、受賞対象になっていたと思います。

しかし、BIMが当たり前のツールなってきた今、それをいかに実務で効果的に使うかが問われていることを、AIAのイノベーションアワードから感じたのでありました。

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