ICT建機や3D測量、AIはここまで進化した!建設・測量生産性向上展で見た最新技術
2018年8月29日

管理人のイエイリです。

昨日(2018年8月28日)、千葉・幕張メッセで「建設・測量 生産性向上展(CSPI-EXPO)」が開幕しました。主催者のウェブサイトによると、177社が幕張メッセの2ホールと広大な屋外展示場に出展するとのこと。

 

「建設・測量 生産性向上展」の会場風景(写真:特記以外は家入龍太)

「建設・測量 生産性向上展」の会場風景(写真:特記以外は家入龍太)

 

屋外にも広大な建機のデモスペースがある

屋外にも広大な建機のデモスペースがある

展示場内では、大阪大学大学院工学研究科の矢吹信喜教授の講演が行われていた

展示場内では、大阪大学大学院工学研究科の矢吹信喜教授の講演が行われていた

いったい、どんなイベントなのか会場に足を運んでみました。その結果、2つのホールを使った屋内展示場と広大な屋外展示場は多くの来場者であふれており、大盛況でした。

というのも、このイベントは初めての開催ながら、国土交通省が後援、建設・測量関連の協会や工業会など12団体が協力しており、

ナ、ナ、ナ、ナント、

事実上の“i-Construction展”

だったからなのです。

国土交通省の秋元司副大臣ほか建設・測量関連団体の代表によるテープカット(写真:CSPI-EXPO実行委員会)

国土交通省の秋元司副大臣ほか建設・測量関連団体の代表によるテープカット(写真:CSPI-EXPO実行委員会)

では、どんなものが展示されていたのか、ごく一部となりますが、ご紹介しましょう。

まずは、今後、ますます深刻化する人手不足に対応するための製品、サービスです。

例えば、工事に伴う地盤沈下などの計測は、施工管理者が測量機器をもって定期的に各部を測って回ることが一般的でした。展示場では、GNSS(全地球測位システム)とWi-Fi、携帯回線などを利用して自動的にデータを集計し、省人化を図るシステムがいろいろと展示されていました。

GNSSを使った地盤変位計測システム。古野電気とエコモットのコラボによる製品。この製品の発表により、エコモットの株価はストップ高となった

GNSSを使った地盤変位計測システム。古野電気とエコモットのコラボによる製品。この製品の発表により、エコモットの株価はストップ高となった

建設分野は初めてという人でも90日間の教育で建設関連事務が行えるようになる「建設ディレクター養成講座」の展示。京都サンダーのブースにて

建設分野は初めてという人でも90日間の教育で建設関連事務が行えるようになる「建設ディレクター養成講座」の展示。京都サンダーのブースにて

ドローン関係の展示はあちこちで行われていました。空撮による3D測量関連技術が、赤外線によって地上温度を平面図化した「オルソ画像」の作成技術など、さらに進化する兆しを見せていました。

ドローンが飛行する様子を再現するために用意された特製ビーム。トプコンのブースにて

ドローンが飛行する様子を再現するために用意された特製ビーム。トプコンのブースにて

赤外線画像を地図のように展開した「オルソ画像」。「やんちゃな土木ネットワーク YDN 松嶋建設」のブースにて

赤外線画像を地図のように展開した「オルソ画像」。「やんちゃな土木ネットワーク YDN 松嶋建設」のブースにて

ドローン搭載の赤外線カメラのリアルタイム映像。私の温度分布がよくわかりました。「やんちゃな土木ネットワーク YDN 松嶋建設」のブースにて

ドローン搭載の赤外線カメラのリアルタイム映像。私の温度分布がよくわかりました。「やんちゃな土木ネットワーク YDN 松嶋建設」のブースにて

このほか施工関係では、重機メーカー各社がi-Construction対応の新型バックホーや、ICT舗装用のアスファルトフィニッシャーを続々と製品発表していました。

このほか、バックホーにレーザースキャナーを搭載してリアルタイムに3次元出来形計測を行うシステムなどが目を引きました。

i-Construction対応の新型バックホー「Cat 336 GC 油圧ショベル」。キャタピラージャパンのブースにて

i-Construction対応の新型バックホー「Cat 336 GC 油圧ショベル」。キャタピラージャパンのブースにて

ICT舗装対応のアスファルトフィニッシャー。住友建機のブースにて

ICT舗装対応のアスファルトフィニッシャー。住友建機のブースにて

バックホー搭載の3Dスキャナーでリアルタイムに出来形計測を行うシステム。フジタのブースにて

バックホー搭載の3Dスキャナーでリアルタイムに出来形計測を行うシステム。フジタのブースにて

屋外展示場では、建機メーカーや測量メーカー、レンタル会社などがそれぞれのブースでICT建機を中心としたデモンストレーションを行っていました。

ロボットによる建機の遠隔操作システムも小型化されていた。カナモト、ユナイト、ニシケンのブースにて

ロボットによる建機の遠隔操作システムも小型化されていた。カナモト、ユナイト、ニシケンのブースにて

ロボットによる建機の遠隔操作システムと一緒に、さりげなく展示されていたのは、

AIによる作業員検知

システムでした。

AIによる作業員検知システム。2m以内に近づくとAIが人間だけを検知し、黄色い枠でモニターに表示する

AIによる作業員検知システム。2m以内に近づくとAIが人間だけを検知し、黄色い枠でモニターに表示する

いよいよ、施工管理の最前線でもAIを活用したシステムが登場しつつあるようですね。

細かく見るととても1日では回り切れない感じですが、i-Construction関連の最新テクノロジーがどこまで進化しているのかを知るには大変、参考になる展示会です。明日(8月30日)まで開催していますので、可能な方は会場に足を運んでみてはいかがでしょうか。

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