i-Constructionを建築工事に拡大!国交省がBIMガイドラインを改定

2018年8月6日

管理人のイエイリです。

3Dモデルを活用し、設計や施工を行う国土交通省の「i-Construction」施策が、2018年度から建築分野の官庁営繕工事に拡大されました。

その布石として、国交省は2017年12月から営繕工事の工事成績評定や電子納品要領などの基準類を改定してきましたが、2018年8月2日には、その第3弾として「施工BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)」の導入に対応するため

ナ、ナ、ナ、ナント、

BIMガイドラインの改定

を発表したのです。(国土交通省のプレスリリースはこちら

2018年8月2日、国土交通省が改定を発表したBIMガイドライン(左)と成果品作成の手引き(案)(右)(以下の資料:国土交通省)

2018年8月2日、国土交通省が改定を発表したBIMガイドライン(左)と成果品作成の手引き(案)(右)(以下の資料:国土交通省)

2018年度の発注者指定の施工BIM試行工事となった栃木地方合同庁舎(4月12日公告)

2018年度の発注者指定の施工BIM試行工事となった栃木地方合同庁舎(4月12日公告)

同・海上保安大学校国際交流センター(5月31日公告)

同・海上保安大学校国際交流センター(5月31日公告)

同・高山地方合同庁舎(6月27日公告)

同・高山地方合同庁舎(6月27日公告)

この改定は、2018年度に実施する施工BIM試行工事から適用する予定です。

今回、改定されたのは「官庁営繕事業における BIM モデルの作成及び利用に関するガイドライン」(以下、BIMガイドライン)で、これを補足するため「BIM 適用事業における成果品作成の手引き(案)」(以下、手引き)が新たに作成、公表されました。

「BIMガイドライン」では、従来の受注者からの技術提案に加えて、発注者指定型のBIM活用に関する内容が新たに盛り込まれました。

設計業務編と工事編に分かれており、BIMモデル作成の対象や詳細度(LOD)、属性情報の入れ方のほか、BIMモデルを利用した施工計画書や施工図の作成方法についての基本的事項が記されています。

建物の説明書で、耐力壁を可視化するのにBIMモデルを活用した例

建物の説明書で、耐力壁を可視化するのにBIMモデルを活用した例

足場やクレーンによる揚重計画の検討にBIMモデルを使った例

足場やクレーンによる揚重計画の検討にBIMモデルを使った例

木製ルーバーとキャットウォークの納まりをデジタルモックアップで確認した例

木製ルーバーとキャットウォークの納まりをデジタルモックアップで確認した例

電気・空調・防災設備の位置をBIMモデルで検討した例

電気・空調・防災設備の位置をBIMモデルで検討した例

数量算出はBIMソフトの集計機能を使うことになっています。その際、壁と柱の接合部などの包絡処理などが反映されているかを留意するといった、具体的、実際的な解説も含まれています。

また、部材同士の干渉チェックについては、部材の外形寸法やクリアランスに加えて

施工や維持管理

に必要なスペースも考慮するということも記されています。

配管と壁の干渉部分を可視化した例

配管と壁の干渉部分を可視化した例

「手引き」では、用語の定義のほか、官庁営繕事業の設計業務や工事の成果品の作成方法について解説しています。

電子納品媒体の中に「ICON」というフォルダを作り、その中に「BIMデータフォルダ」を設けて意匠、構造、設備や地形などのBIMデータをオリジナルファイルと共通データ交換標準の「IFCファイル」で格納するようになっています。

BIM適用事業におけるICONフォルダの構成

BIM適用事業におけるICONフォルダの構成

国交省は今回のBIMガイドラインを、広く公共建築工事に活用してもらえるように、他の省庁や都道府県、政令指定都市にも情報提供したそうです。

その姿勢からも、施工BIMを有効に活用し、建築工事の生産性を向上させようという国交省の意気込みが伝わってきますね。

 
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