管理人のイエイリです。
賃貸住宅でおなじみのレオパレス21は、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)による業務の自動化や省人化に積極的な企業として知られています。
例えば、IoTとLPWA無線通信を使った「高齢者見守りシステム」(当ブログ2017年9月25日付け記事参照)や、「アパートの駐車場、ゴミ出しの遠隔管理」(同・2018年3月27日付け記事参照)、そして雑談にも応じてくれる24時間対応の「AI店員のお姉さん導入」(同・2018年3月8日付け記事参照)などです。
そして、今度は社内の業務を自動化、省人化するために、
ナ、ナ、ナ、ナント、
“仮想ロボット”を導入
したのです。(レオパレス21、NECのプレスリリースはこちら)
仮想ロボットとは、RPA(Robotic Process Automation)のことです。人間がパソコンの画面上でメールやウェブサイトなどの情報やデータを見ながら、別の表計算ソフトなどに転記して一覧表にするなどの単純業務を、このRPAに教え込むことで自動化するためのソフトです。
RPAに教え込む手順は、画面上に表示された入力窓などをキャプチャーし、その部分に対する「クリック」などの操作内容を指定する、といった感じで行います。既存システムには手を入れず、マウスやキーボード操作だけを自動化します。
その結果、データの収集や加工などの機械的な作業はコンピューターに任せて、人間はデータの分析や戦略の構築など、より付加価値の高い作業に集中できるというわけです。
レオパレス21は今回、日本電気(以下、NEC)のRPAソフト「NEC Software Robot Solution」を本社の8つの業務に導入しました。
では、RPA導入でいったい、どんな効果があったのかが気になりますね。
レオパレス21の本社では、いろいろなシステムのデータ入出力や集計業務に月間1621時間の作業時間がかかっていました。
それが今回、8業務にRPAを導入したことで、
73.1%の業務効率化
を達成したのです。RPAをうまく使うと、意外な効果があることがうかがえます。
今後は作業自動化が見込める356業務を検証したうえで、順次、RPAの導入を推進し、月間1000時間の作業時間削減を目指すそうです。
単純作業にかかっていた5~6人は省人化できそうですね。人手不足時代には、ありがたいツールです。また、働く人も単純労働から解放されて、より生産性の高い企画立案などに集中できるという「働き方改革」も実現できそうですね。
RPAは画面に映りさえすればどんなソフトでも操作できるそうです。建設業の設計や施工管理、維持管理などでも、業務を見直してみると、RPAで自動化できるものは結構あるかもしれませんね。