資機材を自動配達!戸田建設が工事現場用の搬送システムを開発
2018年8月17日

管理人のイエイリです。

工事現場で意外に手間ひまがかかるのが、資機材を配送する作業です。これまでは、台車や手動式のフォークリフト「ハンドパレット」などを使い、手作業で行うのが一般的でした。

戸田建設はこの作業を省人化するため、「水平自動搬送システム」を開発しました。

資機材に取り付けたRFID(ICタグ)から、資機材の大きさや搬送先の情報を読み取り、無人走行する台車が

ナ、ナ、ナ、ナント、

搬送先まで自動搬送

してくれるのです。(戸田建設のプレスリリースはこちら

無人走行する台車「T-CART 1000」(以下の資料、写真:戸田建設)

無人走行する台車「T-CART 1000」(以下の資料、写真:戸田建設)

水平自動搬送システムの概要

水平自動搬送システムの概要

人間が行うのは、エレベーターなどで運んできた資機材を「ゲートアンテナ」を通過させ、専用台車に載せてその辺に置いておくだけ。

すると「T-CART 1000」という無人走行する台車がやってきて、資材を積んだ専用台車の下に潜り込み、搬送先まで自動的に移動させるという仕組みです。

無人走行する台車は、資機材を直接載せることもこともでき、一度に1000kgまでを搬送できます。

専用台車に積んだ資材をけん引中の「T-CART 1000」

専用台車に積んだ資材をけん引中の「T-CART 1000」

資材を直接積載した場合の搬送状況

資材を直接積載した場合の搬送状況

これまでもAGV(Automated Guided Vehicle)という無人走行台車がありましたが、走行ルートを示すため現場に磁気テープやマーカーなどを設置する必要がありました。

その点、「T-CART 1000」はレーザースキャナーを搭載し、周辺の地図を作製しつつ、自分の位置を推定しながら走行するのでマーカーなどを設置する必要がありません。

搬送ルートはパソコン上の平面図に、「けん引開始地点」や「搬送先」のほか「退避地位」や「充電位置」を入力し、その間をつなぐだけで設定できるのです。そのため、搬送ルートの変更もパソコン上の操作だけで済みます。

戸田建設では関東圏の複数の工事現場で、このシステムの検証を行いました。その結果、オペレーターが初期設定を行った後は、

3~5人分の作業を無人化

することに成功したとのことです。

今後は同じフロアの水平搬送だけでなく、工事用エレベーターと連動させて垂直搬送も自動化し、現場の省力化を図っていくことを目指しています。

そうなると、近未来の工事現場は資材運搬などの作業はロボットに任せて、人間は作ることに専念できるようになりそうですね。

(Visited 6 times, 1 visits today)

Translate »