管理人のイエイリです。
2018年8月31日、東京・台場でオートデスクが主催す恒例のイベント「Autodesk University 2018」(以下、AUJ)が開催されました。
オートデスクのユーザーなどが一堂に集まり、国内外のBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)、ロボット、AI(人工知能)などの活用について、最新の情報が飛び交うだけあって大盛況でした。
米国オートデスク社の幹部によるプレゼンテーションは、原稿は持たず、広い舞台の上を歩きながら、ジェスチャーたっぷりに語る“シリコンバレー風”の本格的なもの。スライドも映画のような仕上がりで、見応えがありました。
また、広大な展示会場も来場者の活気があふれており、世界的メーカーから関西の中小ベンダーまで、最新の製品や技術が展示されていました。
ところで、時代の流れともに、AUJも少しずつ変わりつつあるようです。かつてのBIM/CIM関連のイベントで、トップのスポンサーを務めるのは、ワークステーションや大判プリンター、グラフィックボードなど世界的なハードベンダーが多かったのではないでしょうか。
しかし、今回のAUJで最上級の「グローバルスポンサー」を務めたのは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
ソフトバンクC&Sや応用技術
など、ハードベンダーとは違う企業だったのです。
いったい、どんな製品をPRしているのでしょうか。ソフトバンクC&Sのブースに行ってみました。
ブースの奥には街の風景画や道路や空き地の航空写真のようなパネルがあり、これといった展示物は見当たりません。
すると、VRゴーグルのようなものをかけた人が、その風景画の周囲を歩きながらいろいろな角度で見ているではありませんか。
実は、VRゴーグルのようなものは、マイクロソフトのAR(拡張現実)用コンピューター「HoloLens」で、来場者の目には
クレーンシミュレーション
の映像が見えていたのです。
展示していたのは、「AR CAD Cloud」という製品で、BIMやCIMモデルなどをクラウドにアップするとHoloLens用のデータに変換してくれるものです。発売は来年春の予定です。
また、トランスコスモス/応用技術は、安井建築設計事務所とのコラボレーションでBIMを使ったクラウドによる建物の維持管理システム「BuildCAN」などを展開しています。
AUJの上級スポンサー企業が、ハードからクラウド関連に変わってきたのは、今後のBIM/CIMの進化の方向を占っているような気もしますね。