積算・数量に効果を実感!BIM/CIM推進委員会で明らかになった国交省職員の意識

2018年9月18日

管理人のイエイリです。

国土交通省は2017年度まで、3Dによる構造物や建物の設計手法を「CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)」と呼んでいましたが、2018年度からi-Construction施策に建築が加わったため「BIM/CIM」と呼称を改めました。

そして2018年9月3日に開催された「第1回BIM/CIM推進委員会」で使われた資料がこのほど国交省のウェブサイトで公開されました。中でも、「3次元モデルを契約図書とする契約方式への取り組み」などが話題を集めています。(資料3-2参照

「第1回BIM/CIM推進委員会」の資料を公開した国交省のウェブサイト(以下の資料:国土交通省)

「第1回BIM/CIM推進委員会」の資料を公開した国交省のウェブサイト(以下の資料:国土交通省)

3次元モデルを契約図書とする契約方式への取り組みが注目された

3次元モデルを契約図書とする契約方式への取り組みが注目された

BIM/CIMが活用された設計業務や工事の件数。平成30年度は200件を目標としている

BIM/CIMが活用された設計業務や工事の件数。平成30年度は200件を目標としている

この資料には、もう一つ、興味深い点がありました。それは国交省や民間企業などを対象に行われてきたBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIMについてのアンケート調査結果です。

中でも、平成29年度(2017年度)の調査では、3次元ソフトを利用している企業の割合が、

ナ、ナ、ナ、ナント、

66%にも達していた

のです。(資料2-2参照

平成29年度のアンケートでは、3次元ソフトを利用する企業が66%にも達していたことか明らかに

平成29年度のアンケートでは、3次元ソフトを利用する企業が66%にも達していたことか明らかに

この数字は、2017年に日本建設業連合会(日建連)が建築を手がける会員企業を対象に行った「施工BIM導入率」が67%だったのと非常に近い値です。

つまり、公的な団体が調査した結果でも、日本におけるBIM/CIMソフトの導入率は3分の2と半数を超えたという点で、2017年は特筆すべき年になったと言えそうです。

BIM/CIM関連のソフト、ハードに対する年間投資額の平均はそれぞれ約350万円、技術者育成にかかる費用は約150万円となっていました。

BIM/CIM関連のソフト、ハードに対する年間投資額

BIM/CIM関連のソフト、ハードに対する年間投資額

また、これまで国交省が発注した設計業務や工事でのBIM/CIM活用事業での効果分析でも、興味深いものがありました。

まず、設計業務の省力化効果は、業務内容では「数量計算」と「協議」、工種では「土工」が圧倒的に大きかったことがあきらかになりました。

一方、工事では、業務としては起工や出来形測量などの「現場管理」、工種では「トンネル」での省力化効果が大きいことがあきらかになりました。

設計業務での省力化効果。工種別では橋梁での活用が多かった

設計業務での省力化効果。工種別では橋梁での活用が多かった

工事での省力化効果。工種別ではやはり橋梁が多かった

工事での省力化効果。工種別ではやはり橋梁が多かった

そして、ビックリしたのは国交省や地方公共団体の職員を対象として、3日間にわたるBIM/CIM教育が実施されていたことです。(資料3-3参照

1日目は導入教育、2日目はパソコンを使ってBIM/CIMソフトによる積算・数量計算から発注・契約、そして施工管理、納品などをハンズオン形式で行い、3日目は3D活用による実務提案をプレゼンテーションする本格的なものです。

2日目の研修で行われたハンズオン研修の内容

2日目の研修で行われたハンズオン研修の内容

この研修を通して、研修を受けた国交省職員などの96%が「有意義だった」と回答したほか、最も効果があると感じたテーマは、

積算・数量

だったことが明らかになりました。

研修を受けた国交省や地方自治体職員の感想

研修を受けた国交省や地方自治体職員の感想

発注者は、積算や数量計算という一見、地味な分野を有効に感じているという点は、逆にBIM/CIMの「I(属性情報)」の利点に注目しているという意味で、最先端を行っているかもしれませんね。

ひと昔前は国交省の職員が2次元CADソフトさえ使うことを想像しにくかったですが、今は職員自らがBIM/CIMソフトを操作する時代になってきたようです。発注者の職員も3Dが当たり前の若い世代が増えてきたのかもしれませんね。

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