管理人のイエイリです。
2018年7月に発生した西日本豪雨や9月に発生した北海道胆振東部地震などでは、大規模な土砂崩れが各地で発生しました。
こうした現場の早期復旧には、まず被害状況を正確に把握することが重要ですが、調査しようにも現場に近づけないことも多くあります。
そこでドローン事業を展開するテラドローン(本社:東京都渋谷区)は、土砂崩れで寸断されたある道路の調査に
3Dレーザースキャナー
を搭載したドローン(無人機)を使用して、被災状況を迅速かつ正確に把握することに成功しました。(プレスリリースはこちら)
上の現場写真を見ると、山腹が円弧すべりのように大規模に崩壊し、道路が途切れているのがわかります。
道路を復旧させるためには、崩壊した地盤ともとの道路面の高低差や、崩壊した土砂の体積などが正確にわからないと、道路の方法の検討もそれだけ遅れることになります。
今回、ドローン搭載のレーザースキャナーという計測手段を用いたことで、人間では立ち入りが難しい現場にアクセスできたほか、現地での作業時間を大幅に短縮することができました。測量精度も500分の1と、極めて高精度です。
そして、復旧工事を行うための地形データや図面を
計測後、1日で提供
することができたのです。
これだけ詳細なデータがすぐに得られれば、復旧方法も道路の付け替えか、仮桟橋の建設か、またはトンネルの建設かといった方法や、それぞれに必要な資材やコストもすぐに検討できそうですね。
テラドローンでは今後も西日本豪雨や北海道胆振東部地震の被災地での調査・計測業務を行っていくそうです。
またテラドローンでは、ドローンの長距離飛行を可能にする運行管理システム「Terra UTM」を開発し、送電線に沿ったドローンの自動制御にも成功しています。(プレスリリースはこちら)
これからは災害が起こったとき、ドローンが取りあえず現場に急行し、現場の状況を空撮やドローン測量で偵察してくるのが普通になってくるのかもしれませんね。