3Dデータ、図面を1日で提供!テラドローンが土砂災害現場をレーザー計測
2018年9月27日

管理人のイエイリです。

2018年7月に発生した西日本豪雨や9月に発生した北海道胆振東部地震などでは、大規模な土砂崩れが各地で発生しました。

こうした現場の早期復旧には、まず被害状況を正確に把握することが重要ですが、調査しようにも現場に近づけないことも多くあります。

そこでドローン事業を展開するテラドローン(本社:東京都渋谷区)は、土砂崩れで寸断されたある道路の調査に

3Dレーザースキャナー

を搭載したドローン(無人機)を使用して、被災状況を迅速かつ正確に把握することに成功しました。(プレスリリースはこちら

3Dレーザースキャナーを搭載したドローン(以下の写真、資料:テラドローン)

3Dレーザースキャナーを搭載したドローン(以下の写真、資料:テラドローン)

土砂崩れで寸断された道路の空撮写真

土砂崩れで寸断された道路の空撮写真

上の現場写真を見ると、山腹が円弧すべりのように大規模に崩壊し、道路が途切れているのがわかります。

道路を復旧させるためには、崩壊した地盤ともとの道路面の高低差や、崩壊した土砂の体積などが正確にわからないと、道路の方法の検討もそれだけ遅れることになります。

今回、ドローン搭載のレーザースキャナーという計測手段を用いたことで、人間では立ち入りが難しい現場にアクセスできたほか、現地での作業時間を大幅に短縮することができました。測量精度も500分の1と、極めて高精度です。

そして、復旧工事を行うための地形データや図面を

計測後、1日で提供

することができたのです。

ドローン搭載のレーザースキャナーで計測した現場立体図

ドローン搭載のレーザースキャナーで計測した現場立体図

地形の形状を表した等高線図

地形の形状を表した等高線図

これだけ詳細なデータがすぐに得られれば、復旧方法も道路の付け替えか、仮桟橋の建設か、またはトンネルの建設かといった方法や、それぞれに必要な資材やコストもすぐに検討できそうですね。

テラドローンでは今後も西日本豪雨や北海道胆振東部地震の被災地での調査・計測業務を行っていくそうです。

またテラドローンでは、ドローンの長距離飛行を可能にする運行管理システム「Terra UTM」を開発し、送電線に沿ったドローンの自動制御にも成功しています。(プレスリリースはこちら

これからは災害が起こったとき、ドローンが取りあえず現場に急行し、現場の状況を空撮やドローン測量で偵察してくるのが普通になってくるのかもしれませんね。

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