管理人のイエイリです。
高層ビルのオフィスで仕事をしていると、ゴンドラに乗った作業員が「スクイジー」という道具を使って器用に窓ガラスをふき取るシーンに出くわすことがあります。
しかし、少子高齢化による労働力不足はこうした清掃作業にも影響を及ぼしており、作業の無人化が求められつつあります。
そこで三菱地所と日本ビソー(本社:東京都港区)は、2019年2月28日から3月15日の16日間、東京駅前の新丸の内ビルで、「多目的壁面作業ロボット」をゴンドラに乗せて外窓清掃の実証実験を行うことになりました。
このロボットには多関節アームが搭載されており、
ナ、ナ、ナ、ナント、
スクイジーを縦横無尽に
動かして、人間そっくりの清掃動作を行えるのです。(三菱地所のプレスリリースはこちら)
多関節アーム付きのロボットをゴンドラに載せて超高層ビルの清掃は日本で初めてとのことです。
この作業ロボは「MWR-1」(Multi-Purpose Wall Working Robot)というもので、大きさは幅3200mm×奥行き940mm×高さ2000mm(突起物を除く)です。
ゴンドラ内には、産業用ロボットに使われる多関節アームと、アームを横移動する走行システムを搭載しているため、広い範囲を移動できます。
そして、スクイジーを縦横無尽に動かす動作は、人間が行う清掃動作を記憶させることで実現しました。
従来も自動清掃ユニットがありましたが、窓全体を単純にふき下ろすものだったため、今回の作業ロボットで清掃品質の向上が期待されます。
今回の窓清掃がうまくいくと、今後、さらなる用途の拡大が期待されます。
それは、スクイジーを他の作業用アタッチメントに付け替えることで
外壁調査やシール打ち替え
などの調査・診断や修繕工事などです。
多関節アームを搭載していれば、こうした細かい作業も遠隔操作や自動運転などでできそうですね。
超高層ビルの修繕工事は、一般の建物のように足場を組んで行うのは難しいので、ロボットによる修繕工事が実現すると大きな技術革新になりそうです。