“顔パス”を活用!NECが建設現場用の入退管理サービスを開始
2019年6月13日

管理人のイエイリです。

工事現場に出入りする作業員の管理は、以前からの課題でした。

これまでも現場で発行したIDカードやICタグを利用したものなど、様々な現場用の入退場管理システムが開発されてきましたが、カードの互換性や普及度合いなどがネックとなり、なかなか決定的なシステムが生まれませんでした。

そこでNEC(日本電気)は新たな入退場システムを開発し、2019年6月11日に提供を開始しました。作業員の本人証明を行う手がかりとして利用したのは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

本人の顔そのもの

だったのです。(NECのプレスリリースはこちら

入退場時に本人の顔とGNSS情報を同時に取得・管理する「建設現場顔認証入退管理サービス」(以下の資料:NEC)

入退場時に本人の顔とGNSS情報を同時に取得・管理する「建設現場顔認証入退管理サービス」(以下の資料:NEC)

「建設現場顔認証入退管理サービス」の概要

「建設現場顔認証入退管理サービス」の概要

このシステムは「建設現場顔認証入退管理サービス」というものです。利用するハードは、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末だけで、これにクラウド連携したアプリをインストールして設定するたけです。

特別な端末やカード、カードリーダーなどはいりません。

作業員はスマホを持って入退場時に顔認証を行うと同時に、GNSS(全地球測位システム)の位置情報を取得することで、だれがいつ、どこで入退場を行ったのかを正確に把握することができます。

入退場データはクラウドシステムに集約され、現場での出面(でづら)管理や労務管理、作業実績報告などに利用できます。

1日の作業完了時には、現場に残っている人がいないかの最終確認にも使えます。

取得した入退場データはクラウドシステムに集約され、様々な目的に活用できる

取得した入退場データはクラウドシステムに集約され、様々な目的に活用できる

現場に入っている作業員の一覧表を作成した例

現場に入っている作業員の一覧表を作成した例

作業員一人ひとりの立場では、データがクラウドに集約されるので、あちこちの現場での入退場記録を自分の就業履歴として残すことができ、2019年4月にスタートした「建設キャリアアップシステム」への登録にも使えます。

作業員の本人確認を行う要となる顔認証システムは、NECが誇る生体認証技術「Bio-IDiom」の中核となる顔認証AIエンジン「NeoFace」を利用しています。

その性能は、世界的権威である米国国立標準技術研究所(NIST)が実施した動画顔認証技術のベンチマークテストで、照合精度99.2%をたたき出し、

ダントツの性能評価を獲得

し、以前からの静止画顔認証テストに続き、4回連続で第1位を獲得したという折り紙付きです。

動画顔認証のイメージ

動画顔認証のイメージ

これだけ高性能なものなので、気になるお値段ですが、1現場で作業員1人が入退場した場合、初年度キャンペーン価格として30円です。さらに6カ月分の利用は、無償で提供するとのことです。

なかなか決定打がなかった現場の入退場システムですが、高性能の“顔パス”とほとんどの人が持っているスマホを使ったこのシステムは、かなり有力な候補になりそうですね。

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