現場にクレーンを表示!ブーム角と吊り上げ荷重もわかる戸田建設の「現場AR」

2019年7月4日

管理人のイエイリです。

都心のビル工事など、狭い現場でクレーン作業などを行うとき、問題となるのが建機の配置や搬入経路です。

事前に図面上で検討していても、現場に行ってみると「仮設足場があった」「資材が置いてあった」など、実際には配置や搬入ができない場合もあります。

そこで戸田建設は、作業の直前でも現場の状況に応じてこれらを確認できる画期的なツール「現場AR」を開発しました。

タブレット端末を現場に向けると

ナ、ナ、ナ、ナント、

建機の3Dモデル

を重ねて表示し、現場に納まるかを直感的に確認できるのなのです。(戸田建設のプレスリリースはこちら

実際の現場の風景(以下の写真、資料:戸田建設)

実際の現場の風景(以下の写真、資料:戸田建設)

タブレット端末を向けると、現場と高所作業車の3Dモデルが重なって見え、納まりや作業スペースなどを確認できる

タブレット端末を向けると、現場と高所作業車の3Dモデルが重なって見え、納まりや作業スペースなどを確認できる

文字通り、AR(拡張現実)の技術を使って、現場の風景に建機の3Dモデルを表示し、同じスケール、同じ視点からの見え方で作業中の風景を“バーチャル確認”できるのです。

図面上では建機の配置が可能でも、近隣の建物や上にある障害物のためにクレーンのブームを旋回ができなかったり、ある角度以上に上げられなかったりといった問題がよくあります。

そこで「現場AR」によってクレーン作業などの現場を実寸大でバーチャル確認することで、あたかも作業当日の現場を見ているかのように問題点が細かくわかるというわけです。

タブレット端末に表示するクレーンなどの建機は、ブームの角度や旋回角、アウトリガーの張り出し幅などを自由に変えることができます。また、複数の建機を同時に表示することも可能です。

また、視点は自由に切り替えることができます。例えば、隣のビルの管理者に工事の説明に行くとき、ビル上階からの作業風景を再現して見てもらうことも可能です。

クレーンを現場に搬入したイメージ。旋回やブームの角度に制約があるかも、と気付く

クレーンを現場に搬入したイメージ。旋回やブームの角度に制約があるかも、と気付く

クレーンのブームを旋回させたところ。吊り荷と地盤面の境界(赤い矢印部分)を表示することもできる

クレーンのブームを旋回させたところ。吊り荷と地盤面の境界(赤い矢印部分)を表示することもできる

現場に面したビルの6階から作業風景を見たイメージ。こんな工事説明なら、納得してくれるのも早そうだ

現場に面したビルの6階から作業風景を見たイメージ。こんな工事説明なら、納得してくれるのも早そうだ

そして、工事の安全性をさらに高めるため、クレーンの場合はブームの角度に応じた

許容荷重を表示

する機能も付いているのです。

ブームの角度に応じた許容荷重が自動的に表示される

ブームの角度に応じた許容荷重が自動的に表示される

クレーンの場合、ブームを寝かしたり、アウトリガーの張り出し幅を狭くしたりすると、吊り上げられる荷重は小さくなります。クレーンの倒壊事故を防ぐためにも、こうした数値的な確認ができるのはありがたいですね。

戸田建設は今後、建機モデルの拡充や操作性の向上に取り組みます。そして、このシステムを社内で限定することなく、他社も使えるように幅広く公開していく方針です。

 
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