管理人のイエイリです。
ここ2~3年、現実空間にBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)などの3Dモデルを実寸大で重ねて見られるMR(複合現実)デバイス、「Microsoft HoloLens」の工事現場での活用が注目を集めています。
しかし、HoloLensを使いたくても、既に販売が終了しているため、各社は貴重な手持ちのHoloLensを使って、施工管理システムの開発や現場での活用を行ってきました。
そこに朗報が飛び込んで来ました。米国マイクロソフトでHoloLensの開発を担う“天才エンジニア”こと、アレックス・キップマン(Alex Kipman)氏は、ツイッターで
ナ、ナ、ナ、ナント、
HoloLens2が正式出荷
されたと、つぶやいたのです。(アレックス・キップマン氏のツイートはこちら)
HoloLensの後継製品となるHoloLens2の特徴は、なんと言っても3Dモデルなどを表示するディスプレーが上下左右にそれぞれ2倍ずつ広がったことです。
つまり3Dモデルが見える範囲が格段に広がったことになり、現場での使い勝手がいっそう良くなります。
実はイエイリも、2019年10月にシンガポールで開催されたBIM関連イベント「The Year in Infrastructure 2019」(主催:ベントレー・システムズ)の展示会場で、HoloLens2を一足先に体験しました。
機器もスリム化され、軽くなり、この中にWindows10で動くコンピューターや電源など一式が収められているとは、信じられない監事でした。
気になるお値段ですが、HoloLens2の単体だと1台3500ドルとのこと。前機種のHoloLensは日本円で50万円以上したので、性能は大幅に上がったのに、価格は3分の2になったわけですね。
そして、このHoloLens2は、会議や打ち合わせのスタイルも変えそうです。マイクロソフトのクラウドサービス「Azure」のAI(人工知能)サービスと連携して、自分が話した言葉を
他国語に自動翻訳
し、バーチャルな自分(ホログラム上の自分アバター)で、自分の声のトーンまま身ぶり手ぶりしながら話すことができるのです。
HoloLens2の出荷が始まったことで、工事現場での活用がいっそう、増えそうですね。墨出しや出来形管理、維持管理などのツールとして、現場に常備されるのも遠くないかもしれません。