平成24年の道路橋示方書改訂にいち早く対応
UC-win/FRAME(3D)Ver.6がリリース(フォーラムエイト)

2012年6月5日

平成24年2月16日、国土交通省は道路橋示方書の改訂を発表した。維持管理を考慮した設計や情報の保存、設計地震動や係数の見直しなど、最近の技術的な知見や社会情勢の変化を盛り込んだのが特徴だ。フォーラムエイトではいち早く示方書の改訂内容を分析して、立体骨組構造の3次元解析プログラム「UC-win/FRAME(3D)」に反映。わずか3カ月後の5月18日にVer.6をリリースした。

   示方書改訂に対応した「UC-win/FRAME(3D)Ver.6」

 今回の道路橋示方書改訂では、予防保全や長寿命化といった維持管理の確実性や容易さを重視した変更や、東日本大震災の教訓を生かして設計地震動に関する大きな変更が行われ、示方書全体にわたって改訂が行われた。

 フォーラムエイトは、改訂内容の分析を早期から進めた結果、「道路橋示方書・同解説(平成24年3月)」に対応した立体骨組構造の3次元解析プログラム「UC-win/FRAME(3D)Ver.6」を5月18日にリリースした。

 Ver.6での変更内容は、鉄筋の材料データベースをSD345、SD390、SD490の3種類に変更したほか、コンクリートヒステリシスに限界圧縮ひずみεccl、鉄筋ヒステリシスに許容引張ひずみεstをそれぞれ追加した。

 また、耐震性能2、3における限界状態曲げモーメントの算出や、M-φ特性の自動生成、曲率による照査にも対応している。このほか、残留変位の照査機能にも対応した。

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平成24年道路橋示方書改訂にいち早く対応した立体骨組構造の3次元解析プログラム「UC-win/FRAME(3D)Ver.6」による動的解析例

  東日本大震災の教訓や維持管理を重視した大改訂

 今回の改訂は、「I.共通編」から「V.耐震設計編」まで、道路橋示方書全体で多くの変更が行われた。

 例えば「II.鋼橋編」では疲労設計の追加や、軸力と曲げモーメントを受ける部材の座屈応力度を照査する式の変更があった。「III.コンクリート橋編」では鉄筋の許容応力度の扱いや使用鉄筋や曲げ半径の変更など、細部にわたる変更があり、「IV.下部構造編」では深礎基礎の設計が追加されるという大きな変更があった。

I.鋼橋編の改訂内容の例             (資料:フォーラムエイト)

1.鋼材の許容応力度

1)局部座屈を考慮しない許容軸方向圧縮応力度(溶接箱形断面の場合)を追加

2)摩擦接合用高力ボルトの許容力:接触面に無機ジンクリッチペイントを塗布する場合を追加

3)鉄筋:SR235、SD295A、SD295Bを削除、SD345のみを規定

2.軸方向力と曲げモーメントを受ける部材

1)軸方向力が圧縮の場合の照査式におけるオイラー座屈強度の影響度合い

3.疲労設計の追加

「鋼道路橋の疲労設計指針」(平成14年3月)の取り込み

4.床版鉄筋の許容応力度

SD295A,SD295Bを削除、SD345を追加

5.コンクリート床版を有する桁構造

降伏に対する安全度の照査:SD295A,SD295Bを削除、SD345を追加

 そして「V.耐震設計編」では、標準加速度応答スペクトルや設計水平震度の変更、地域別補正係数の細分化など、動的解析にかかわる大きな変更が行われた。

V.耐震設計編の改訂内容の例 (資料:フォーラムエイト)

1.レベル2地震動タイプⅠ

1)標準加速度応答スペクトルの変更

2)設計水平震度の標準値の変更

3)地域別補正係数の細分化 1.0と1.2

2.液状化の判定と照査

1)液状化の判定はレベル1地震動、レベル2地震動タイプⅠタイプⅡに対してそれぞれ行う

2)耐震性能の照査もそれぞれの判定結果を用いた土質定数を適用して行う

3.塑性ヒンジ長

配筋の影響や鉄筋材質を加味して算定する

4.コンクリートの許容ひずみ

コンクリートの許容ひずみ時の応力度を圧縮強度の最大値の0.5とすることにより大きくなった

5.鉄筋の引張許容ひずみ

耐震性能2および3に対応する、限界状態における引張鉄筋の許容ひずみが規定された。このひずみは塑性ヒンジ長や鉄筋径の関数で与えられている

6.終局曲げモーメント

コンクリートの許容圧縮ひずみか鉄筋の許容引張ひずみのいずれか先に達したときの曲げモーメント。軸方向力に依存する。

7.許容塑性率

許容塑性率の算定式が変更

 フォーラムエイトの技術陣は、今回の改訂が発表された直後から、いち早く内容の分析を開始し、「UC-win/FRAME(3D)」をはじめとする橋梁設計関連のソフトウェア30本以上を対象に、影響を受ける部分を洗い出した。

 改訂の影響を大きく受けるものとしては、鋼橋編では軸方向力を受ける箱形断面の許容用力度や軸方向圧縮力と曲げを受ける部材の照査や疲労照査だ。耐震設計編では「レベル2タイプⅠ地震動」や液状化判定、鉄筋コンクリート橋脚の耐震性能照査などがあった。

 これらの細かな変更内容を、トラス橋やアーチ橋、ラーメン橋やラーメン橋脚などの設計に対応できるよう、プログラムに反映させていく作業を地道に進めていったのだ。

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「UC-win/FRAME(3D)」によるPC鋼材の損傷部分の解析例

  細部にわたる改訂内容をプログラムに反映

 フォーラムエイトの技術者は「示方書の内容をよりミクロに検討し、細かな場合分けやや照査式の使い分けなどをプログラムの中に反映していくのが、われわれの仕事です」と語る。

 一方、設計者は細かく煩雑な処理をプログラムに任せることにより、マクロで大局的な視点から設計作業に集中することができるのだ。

 その結果、3月には早くも改訂内容を盛り込んだ各ソフトの「暫定版」をユーザーに提供。さらに改訂内容をユーザーに解説するため、3月15日から「新道路橋示方書セミナー『道路橋示方書の改訂内容と製品の対応』」を5月までに9回開催した。

 北海道から沖縄まで全国各地の会場には多くのユーザーが詰めかけ、フォーラムエイトの技術陣の解説に熱心にメモを取りながら耳を傾けた。東京本社で開催された3月15日、4月20日のセミナーはテレビ会議室システムにより、大阪、名古屋、福岡、仙台の各会場にも同時中継され、各会場の参加者も参加して質疑応答が行われた。

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全国各地で開催されたセミナーには多くのユーザーが集まった(左)。テレビ会議システムを通じて、全国各地の会場にも同時中継。各会場の参加者を交えた質疑応答も行われた(右)

 平成24年道路橋示方書改訂に対応した「UC-win/FRAME(3D)」には、動的・非線形解析オプションを含んだ標準製品の「Standard版」、Standard版に加えてすべてのプラグインを含んだ「Advanced版」、プラグインオプションなしの「Lite版」のほか、評価版が用意されている。

 新しい道路橋示方書に準拠した設計をすぐに行えるこれらの製品を活用することで、設計効率も高まりそうだ。

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UC-win/FRAME(3D)のウェブサイト。実務に役立つ情報がそろっている

●アプリケーションソフト本体価格

製品名

価 格

UC-win/FRAME(3D) Ver.6 Advanced(平成24年道示対応版)

  • 新製品として開発された「平成24年道示対応版」です。
  • 本製品では、旧基準は扱えません。ただし、他の基準類は基本的にそのまま継承いたします。

\680,000
(税込 \714,000)

UC-win/FRAME(3D) Advanced(カスタマイズ版)

  • 旧基準のみを扱え、材質等が新基準に対応した製品です。

\680,000
(税込 \714,000)

UC-win/FRAME(3D) Ver.6 Standard(平成24年道示対応版)

  • 新製品として開発された「平成24年道示対応版」です。
  • 本製品では、旧基準は扱えません。ただし、他の基準類は基本的にそのまま継承いたします。

\480,000
(税込 \504,000)

UC-win/FRAME(3D) Standard(カスタマイズ版)

  • 旧基準のみを扱え、材質等が新基準に対応した製品です。

\480,000
(税込 \504,000)

UC-win/FRAME(3D) Ver.6 Lite

\300,000
(税込 \315,000)

●オプション価格

オプション名

価 格

M-φ&MultiRun オプション

\80,000(税込 \84,000)

COM3 & Advanced Hysteresisオプション

\100,000(税込 \105,000)

UC-win/Section オプション

\100,000(税込 \105,000)

AVI オプション

\20,000(税込 \21,000)

 

【問い合わせ】

株式会社フォーラムエイト

東京都目黒区上目黒2-1-1 中目黒GTタワー15F
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