BIMソフトを最大に生かせるワークステーション
オートデスクの技術者が愛用するHP Z420(日本HP)
2013年3月22日

20130322-HPA-01.jpg 「レイトレースによる高画質のレンダリングを行うのに、2年前の同等マシンは15分かかったのに、この最新機種はわずか9分で済みます」―――オートデスクで「Revit Architecture」や「AutoCAD Architecture」の導入支援などを担当する三井真則氏は、日本ヒューレット・パッカード(以下、日本HP)の「HP Z420 ワークステーション」(以下、HP Z420)の性能をこう評価する。オートデスクのBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ソフトは、どうして日本HPのワークステーションで最大限の性能を発揮できるのだろうか。三井氏に直撃取材した。
HP Z420 ワークステーション  

 

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カバーを開けた愛用のHP Z420を前に、BIMソフトとのパフォーマンスについて語るオートデスクのソリューションコンサルタント、三井真則氏

 

   最高スペックが求められるサポート業務にHP Z420を使用

オートデスクは、建築分野のBIMをはじめ、製造業やメディア・エンターテインメントなど幅広い分野で3次元ソリューションを提供する、グローバル企業だ。オートデスクのソリューション コンサルタントを務める三井真則氏は、大手建設会社や建築設計事務所などで17年間にわたり建築設計の実務を経験した後、2007年にオートデスクに入社した。

以来、実務経験を生かして意匠設計用のRevit Architectureや設備設計用のRevit MEP、建築用3次元CADのAutoCAD Architectureなどについて、導入時のアドバイスやプレゼンテーション、技術的なサポート、日本向けのローカライゼーション、講習など、ユーザーからの様々な要求にこたえている。

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HP Z420で意匠設計用BIMソフト「Revit Architecture」を使用する三井氏

「大規模な建築プロジェクトの設計を行っているユーザーからの問い合わせに答えたり、サポートを行ったりするためには、オートデスク社内でも高いレベルのスペックを持ったマシンが必要です。そこで選んだのがHP Z420です」と三井氏は説明する。

  高画質のCGやアニメーションをHP Z 420で次々と作成

三井氏が愛用する「HP Z420」は、インテル® Xeon® プロセッサーを搭載し、グラフィックボードはNVIDIA® Quadro® 4000、そしてメモリーは24GBを搭載している。

「プレゼンテーションではBIMソフトで作成した建物の3次元モデルから高画質のCG何枚も作ったり、アニメーションを作ったりします。これらの業務は同時並行で進むことも多いので、レンダリングなどを短時間で処理できる高性能のワークステーションが欠かせません。その点、HP Z420ならストレスなく使えます」と三井氏は言う。

「高画質のレンダリングを行う手法に、レイトレースという方式があります。光が反射する経路を一つ一つ計算していくので非常にリアルな仕上がりになりますが、長い計算時間がかかります。こうしたレイトレースによるレンダリングも、2年前の同等レベルのマシンで15分かかっていた計算が、HP Z420だと9分で済むようになりました」(三井氏)。

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プレゼンテーション用のCGパースやアニメーションを作成する作業が同時並行する時も、HP Z420ならストレスを感じない

  大型化するBIM活用プロジェクト

最近は、2万~3万m2級の研究施設や養護施設などで、建築確認申請に使えるレベルまでBIMを活用する例も増えている。意匠、構造、設備を合わせた統合BIMモデルのファイル容量は1GBくらいになるという。

「BIMソフトを使う意匠設計者は8GB程度のメモリーはほしいですが、4GBでも作業はできます。16GBもあれば、作業中の待ち時間などによるストレスはほとんど感じないでしょう」と三井氏は説明する。

HP Z420のメモリー容量は最低2GBから最大で64GBまで使える。設計者が使用するBIMソフトや業務の内容に応じて、自由自在に機能拡張できるのが特徴だ。メモリーなどの増設や保守が工具なしで行える「ツールレス設計」になっている。

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HP Z420の内部。「ツールレス設計」なので工具を使わずにメモリーなどを増設できる(左)。BIMソフト用としてはかなりのハイスペックだが、筐体内は配線がすっきりし、まだ機器を拡張するのに十分な余裕がある(右)

BIMの導入を検討している企業に対し、三井氏がよく行っているのは「パイロットプロジェクト」過去に2次元図面ベースで設計した物件を、Revit ArchitectureなどのBIMソフトを使って再度、設計する業務だ。

三井氏が作成したBIMモデルでプレゼンを受けた顧客は、「設計が可視化できる」、「部材の納まりが検討しやすい」などのメリットを実感し、ほとんどがBIMの導入を決断するという。

「BIMソフトの操作やワークフローに慣れるまでは、従来の方法と設計時間はほとんど変わりません。しかし、設計変更や複数の設計案を作ったりするようになると、BIMの方がずっと短時間でできます」と三井氏はアドバイスする。

  オートデスクが推奨するスペック構成

BIMソフトなどの3次元設計ソフトは、設計時の拡大・縮小、スクロールといった操作やレンダリングの処理などに、CPUとグラフィックボードの機能をフルに使う。そのため、オートデスクは様々なソフトとOS、ワークステーションやパソコンの機種、グラフィックボードなどの組み合わせをテストし、合格したものを「推奨ハードウエア」としてウェブサイトで公開している。

例えば、ソフトに「Autodesk Revit 2013」、OSに「Windows 7 64-bit」、そしてシステムベンダーに「HP」をそれぞれ選んで検索すると、推奨される日本HPのパソコンやワークステーションの一覧表が表れる。

【推奨ハードウエア】http://www.autodesk.co.jp/graphics-hardware

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オートデスクのウェブサイトで公開されている「推奨ハードウエア」のコーナー。ソフト名やOS、メーカー名を選ぶ(左)と、テストに合格したワークステーション本体とグラフィックボードの組み合わせを表示してくれる(右)

一覧表から「HP Z420」を選んでクリックすると、「Nvidia Quadro 4000」や「AMD FirePro V5900」などが表示される。推奨される構成には、テストに合格したことを表す緑色のアイコンが付いているので安心して使える。

「オートデスクでは、世界中のオフィスでHPのハードウエアが社内の標準機として採用されています。私の場合、日本HPのワークステーションに変えてから、まだ故障したことはありません」と三井氏は言う。

  省エネ、低騒音、低コストも魅力のHP Z420

BIMソフトの性能が向上し、BIMを活用するプロジェクトの規模が大きくなるとともに、ワークステーションの計算速度や処理能力も進化してきた。その一方で、省エネ性能も高まっており、現行機種の消費電力は、数年前に比べて約半分にまで減っている。

また、HP Z420の筐体は機能性を考慮した設計になっており、内部の気流の流れもスムーズだ。ファンも静かなので、1日中スイッチを入れておいても騒音はほとんど気にならない。

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機能性を考慮して設計された筐体。内部の気流もスムーズで低騒音性に優れている

「私のようなBIMのヘビーユーザーが使うHP Z420では、メモリー16GB、ハードディスク1TB構成です。万一、故障した時にも、翌日に部品とともに駆けつけてくれる日本HPのサービスもあるので安心です。オートデスクのRevitなど、BIMソフトを使うユーザー向けのワークステーションですね」と三井氏は締めくくった。

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【問い合わせ】
 日本ヒューレット・パッカード株式会社
 東京都江東区大島2-2-1
 オンラインストア HP Directplus
 TEL : 03-6416-6161
 ホームページ : http://www.hp.com/jp/directplus/

 HP Z420 ワークステーション 特設ページ

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