小中学生がバーチャルリアリティーでテーマパークを作った!
ジュニア・ソフトウェア・セミナーを突撃取材(フォーラムエイト)

2016年1月28日

小中学生がバーチャルリアリティー(VR)でテーマパークを作るフォーラムエイト主催の「ジュニア・ソフトウェア・セミナー」が1月5日と6日、開催された。その道具は、プロ用のVRソフト「UC-win/Road」だ。参加した小中学生は、わずか2日間でジェットコースターや巨大ビルが立ち並ぶ、スケールの大きな街や遊園地を見事に完成させた。

全長15kmのジェットコースターに試乗中の小学生。猛スピードでビルの中を駆け抜ける

全長15kmのジェットコースターに試乗中の小学生。猛スピードでビルの中を駆け抜ける

   街を駆け抜ける全長15kmのジェットコースター

日ごろはビジネスマンや技術者の研修会が行われる東京・品川のフォーラムエイト東京本社のセミナールームに、黄色のトレーナーを着た小中学生と若手社員が集まり、パソコンの画面とにらめっこで作品作りに取り組んだ。

フォーラムエイト東京本社のセミナールームでVRソフト「UC-win/Road」を操作する小中学生

フォーラムエイト東京本社のセミナールームでVRソフト「UC-win/Road」を操作する小中学生

冬休みもそろそろ終わりという1月5日と6日、フォーラムエイトが小中学生を対象としたジュニア・ソフトウェア・セミナー「バーチャルな3次元空間を作ろう!」を開催した。

子ども向けセミナーとはいえ、使うツールはプロ用のVRソフト「UC-win/Road」だ。このソフトを子ども自身が使い、リアルなスケールで、テーマパークや街並みなどを作るという。

いったい、どんなテーマパークを作っているのだろうか。興味津々でパソコンの画面を1つずつ、のぞいてみた。すると驚くべき作品の数々が作られていたのだ。

ある小学生が作ったのは、ナント、全長15kmものジェットコースターだ。

乗客から見た走行シミュレーションの画面を見せてもらうと、それは遊園地でよく見かけるものではなかった。ビルが立ち並ぶリアルな街並みを猛スピードで通り抜けるものだった。

隣の中学生の作品もジェットコースターのあるテーマパークを作っていた。魚が泳ぐ水中に突っ込んだり、岩山をぐるりと1周したりという、前代未聞の巨大プロジェクトだ。

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魚が泳ぐ水中や岩山をぐるりと1周するジェットコースター
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ツインタワー化された東京スカイツリー(左)。タワーの向きも入念に調整中(右)
レンガ塀の3Dモデルをていねいに配置する女の子

   電車の運転でVRの基礎を学ぶ

今回は1日目の午後、UC-win/Roadの基礎知識と基本操作を学んだあと、街並みの中を走る線路のVRを使って電車の運転に挑戦した。その後、駅前広場に花屋や本屋、花壇などを置いて街並みを作った。

初日は基本操作を学ぶため電車の運転にも挑戦した

初日は基本操作を学ぶため電車の運転にも挑戦した

さらに線路を延ばしてトンネルや鉄橋を配置したり、湖や樹木を置いたり、線路や道路に高低をつけたりと、UC-win/Roadを使ってテーマパークを作るための基本的な操作方法を学んだ。

プロが使うソフトだけに、操作も難しいと思われがちだが、ソフトで使うメニューは専門用語が並んだままだ。そこでモニター画面の上にはふりがな付きのメニューを張り付けたほか、ふりがな付きの教材もこの日のために特別に用意された。

しかし、子どもたちは数回、マウスを使って試しただけで、すぐに操作を覚えてしまうので、資料にはほとんど目を通していないようだった。

プロ用のメニューを使いこなすため、モニター画面の上には特別メニューが用意された

プロ用のメニューを使いこなすため、モニター画面の上には特別メニューが用意された

VRの基本や操作方法などを説明した教材

VRの基本や操作方法などを説明した教材

   テレビ会議を通じて全国8カ所で受講

フォーラムエイトは2014年8月に、小中学生を対象とした「ジュニア・ソフトウェア・セミナー」を初めて開催して以来、学校の休み期間に開催を続け、今回で5回目となる。

テーマは「道路」「海辺」「鉄道」、そして「テーマパーク」と変えている。プロ用のVRソフトを使ったセミナーにもかかわらず、小中学生の人気は高く毎回、参加者が増え続けている。

実は今回のセミナーは、テレビ会議システムを使って東京以外に札幌、仙台、名古屋、金沢、大阪、福岡、宮崎の全国8拠点で開催された。東京会場での講師の説明を聞きながら全国で約40人がVRによるテーマパーク作りに挑戦していたのだ。

東京会場には、時々、各地の会場からの質問が舞い込んでくる。例えば名古屋ショールームからは「環状につながった道路に角を作りたいのですが、どうしたらできますか」という質問が寄せられた。

名古屋ショールームからの質問がテレビ会議システムで寄せられた瞬間

名古屋ショールームからの質問がテレビ会議システムで寄せられた瞬間

東京会場の講師は、すかさず画面上に道路を作りながら「角の部分に交差点を置き、角の外側2本にある道路の長さをゼロにすれば、簡単に角が作れますよ」と回答した。

講師の1人、辰己正芳さんは「本当はもっと別のやり方があるのですが、子どもたちがやりやすいようにあえて簡単な方法を使いました」と説明する。

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東京会場の講師は道路上に交差点を設けた(左)。飛び出た2本の道路の長さをゼロにすると角が出来上がった(右)

その後、名古屋からは「ちゃんと角ができました」と報告が入った。こうしたやりとりは、各会場の参加者やアテンドするフォームラムエイトの社員も聞いている。まさに、全国8カ所の会場が1つにまとまったセミナーだ。

また、東京会場の参加者は、昼休みなどの休憩時間にショールームにあるドライビングシミュレーターで運転体験を行ったり、受付横に置かれたパーソナルロボット「ペッパー」との会話を楽しんだりと、退屈するひまもない様子だった。

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休憩時間にドライビングシミュレーター(左)やパーソナルロボット「ペッパー」で遊ぶ参加者たち●

   各会場から力作の数々を報告

セミナーの最後は、テレビ会議システムを使った作品のプレゼンテーションだ。各会場から代表的な作品ずつが発表された。

●各会場から報告された作品

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札幌事務所。バーチャルリアリティーで作った迷路。通り抜けるのをウォークスルーで体験できるアイデア作
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仙台事務所。高速道路のまわりに巨大なイソギンチャクや貝、水中を泳ぐ魚を配置した立体的な作品。お城も見えるなど印象的だ
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東京本社。東京ビッグサイトやパシフィコ横浜などの本格的な建物が立ち並ぶ街中を走る巨大なジェットコースターを作った
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名古屋ショールーム。にぎやかや駅前広場を作った。いろいろな人物を置いたのが特徴。スカイツリーに雪が降るシーンも再現
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金沢事務所。水面がゆらめく湖のほとりに、高層ビルや遊園地を作った。楽しくてハッピーな街をイメージしたという
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大阪支社。屋上に赤い観覧車がある梅田のビルをイメージした作品。2つの3Dモデルを組み合わせて制作した
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福岡営業所。樹木に囲まれて誰も知らない家や、プール付きのリゾートホテルを建設した。自然に囲まれたのどかな風景を再現
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宮崎支社。未来の東京の超高層ビルや、山手線をイメージした作品。モデリングは座標値をよく意識しながら行った

発表が終わると、各会場の参加者はモニター前に整列し、記念撮影を行って解散した。2016年は春休みは3月29日~30日、夏休みは8月4日~5日に開催される予定だ。

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各会場の参会者がそろって記念撮影を行い、解散した
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東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA 棟21F
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