建築・建設業界を対象とするBIM (Building Information Modeling)ソフトウェアを開発および販売するテクラ株式会社（東京ヘッドオフィス：東京都品川区、代表取締役社長：宮本 信太郎、以下　テクラ）は、各国から選りすぐりのプロジェクトが集まった「Tekla Global BIM Awards 2012」の審査を終え、各部門の最優秀プロジェクトを決定しました。BIMプロジェクト部門は、エンジニアリング会社であるMäkeläinen社が手掛けた「ダービー・ビジネス・パーク」プロジェクト（フィンランド、エスポー）が選ばれました。コンクリート部門は「パークアンドライド・ユトレヒト駐車場」プロジェクト（オランダ、ユトレヒト）、鋼構造部門は「エミレーツ・エアライン　テムズ川 ロープウェイ」プロジェクト（イギリス、ロンドン）が受賞し、「ルイ・ヴィトン 現代美術館」プロジェクトには特別賞が贈られました。

「ダービー・ビジネス・パーク」プロジェクトは、極めて効率的で、革新的な構造設計と設備設計に基づいて進められました。エンジニアリング会社であるMäkeläinen社は、構想段階からRC構造の鉄筋を含む詳細設計に至るまでBIMで完結しています。このBIMモデルは、空調設備や電気の設計基盤としてのみならず、建設現場においても有効に活用されました。同プロジェクトは、非常にタイトなスケジュールであったにも関わらず、テクラのBIMソフトウェアによって作業効率を高め、スケジュール通りに完成させることができました。

鋼構造部門の最優秀賞に選ばれたのは、Watson Steel Structures社が手掛けた、テムズ川上空を横断して乗客を運ぶ「エミレーツ・エアライン テムズ川 ロープウェイ」プロジェクトです。このロープウェイの高さ80メートルの3つの塔は、ディテールまで極めて正確にモデル化され、そのデータを製作にも活用することで、現場での部材取り付け作業時も不具合が生じることはありませんでした。

コンクリート部門の最優秀賞に輝いたのが、大部分の床面が傾斜した形状を持つ、大規模な「ユトレヒト駐車場」プロジェクト（オランダ、ユトレヒト）で、Hurks Delphi Engineering社によって鉄筋部材に至るまで詳細にモデル化されました。鉄筋部材は、テクラモデルから出力されたデータを使って自動加工が行われています。

特別賞に輝いたのは、Pouma社とIemants社による「ルイ・ヴィトン 現代美術館」プロジェクト（フランス、パリ）です。プロジェクトチームによる終始一貫したBIMの活用により、この驚くほどに複雑な構造を持つ建物の建設が可能になりました。Eversendai社によってモデル化された「CMAヘッドクウォーター」プロジェクト（サウジアラビア、リヤド）は、一般投票による最多得票で優秀賞を授与されました。

本コンテストにノミネートされたプロジェクトは、Kim Inhan氏（韓国、慶熙(キョンヒ)大学教授）、John Moebes氏（Crate & Barrel社、建築部門ディレクター）、Miklós Szövényi-Lux氏（Graphisoft社、事業開発部門担当副社長）、Chris Sleight氏（『International Construction』誌編集者）といった国際的なBIMエキスパートによって審査されました。またテクラを代表して、上級副社長Risto Rätyも参加しています。

「今年のTekla Global BIM Awardsも、世界中からハイレベルなBIMプロジェクトが集められました。参加してくださったユーザー企業は皆先進的でスキルが高く、構造形式を問わず非常に複雑な形状を持つモデルが多く見受けられました。これらの高度なプロジェクトには、驚嘆するばかりです」と、Risto Rätyは述べています。

Tekla Global BIM Awardsにノミネートされたプロジェクトは、2012年にテクラの各エリアで開催されたコンテストの優勝プロジェクトです。本コンテストは、BIMプロジェクト部門、鋼構造部門、コンクリート部門の3部門に分かれています。本年は、世界各国から選りすぐりの42プロジェクトが参加し、コンテストの特設ウェブサイトから2,300票以上が投票されました。

本コンテストの詳細は、ウェブサイトをご覧ください。（各プロジェクトの説明は英語になります。）

 

詳しくは、テクラのウェブサイトで。