ArchiCAD BIM事例レポート キューブデザイン
2013年12月17日

株式会社キューブデザイン
ワーナー・ブラザース90周年記念公式サイト「ワーナーミュージアム」のバーチャル建築

ArchiCADによるプロモーション力を活かし
倍々ゲームで成長する新タイプ設計事務所

キューブデザインは、一級建築士・弦巻大輔氏が率いる建築設計事務所である。住宅、店舗を中心に企画、設計、施工管理を行なう同社は、リーマンショック後の厳しい環境下でも一貫してハイペースの成長を続けてきた。その原動力はクリエーションへの強いこだわりと、小規模事務所には珍しいプロモーション重視の戦略である。そして、それを支えるのがArchiCADによるビジュアライゼーションパワーだ。その具体的な活用法について、弦巻社長とArchiCADを担当する坪谷氏に伺った。

完山 剛 氏

株式会社キューブデザイン
代表取締役社長/一級建築士
弦巻大輔 氏

永井洋一 氏

経営企画
坪谷雅史 氏

美しくユニークなバーチャル建築

2013年、設立90周年を迎えたワーナー・ブラザースは、多彩な記念事業を開催した。その中心となったのが90周年記念公式サイト「ワーナーミュージアム」である。次々と開催されたキャンペーンはもちろん、「ミュージアム」を擬したWebサイト自体が大きな注目を集めたのである。特にトップを飾るミュージアム建築は文字どおり建築として設計され、高品位CGで仕上げられたバーチャル建築。エッジの効いたフォルムの外観や個性あふれる各ルーム、そして建物全体に仕掛けられた仕掛けが大きな話題を呼んだ。このバーチャル建築を設計し、ArchiCADでCGを制作したのがキューブデザインである。

Web制作会社をやっている知人の仲介で飛び込んできた仕事でした。すごくタイトなスケジュールだったんですが、面白そうだし、成功すれば当社のブランディングにも大きな追い風になります。となれば見逃す手はありませんでした」(弦巻氏)。

発注元との最初の打合せでは、必要な「施設」などの要素が幾つか指定されただけで、デザインについては完全にお任せだった。とはいえ、何千平米もある巨大なミュージアム建築を、リアルに建築的に考え、提案修正を繰り返していったのでは到底間に合わない。ならば、それ一つで発注者を喜ばせ、納得させて、エンドユーザに訴えかけられるような強力なアイデアで勝負するしかない、と弦巻氏は考えた。

「ワーナー・ブラザースといえば、盾型のWBマークのロゴをご存知ですよね。 最初の打合せで、そのロゴを見て思いついたんです。これを立体にすれば、それ自体が建築にできる、と」(笑)。新潟に帰った弦巻氏はすぐにマスタープランを制作。

「WB」マークをベースに、先方の求める各ルームの要素を盛り込みながら、複雑な立体形状の建築をデザインしたのである。これを坪谷氏がArchiCADで3Dを立ち上げてCGを制作し、 実質3日ほどでプレゼン用のムービーに仕上げたのである。

「横から見ると近未来的な建築なんですが、カメラがその回りをぐるりと回りこみ、最後に上空に舞い上がって俯瞰すると、WBロゴ型の建物形状が明らかになる……というムービーです。これが先方に大受けで、“すごい、このままの方向でお願いします!”と」(弦巻氏)。まさにキューブデザインの戦略である、マーケティング重視の発想に基づいたアイデアと、ArchiCADのビジュアルパワーを活かしたプレゼンの勝利だったのである。

続きは、グラフィソフトジャパンのウェブサイトで。

(Visited 1 times, 1 visits today)
関連記事
Translate »