オートデスクとRevitユーザ会が協働で日本市場向け新機能を開発
2014年3月11日

オートデスクとRevit(R)ユーザ会が協働で日本市場向け新機能を開発、本日より提供開始 作図表示を汎用化して業界標準化を働きかけ

オートデスク株式会社と「Autodesk(R) Revit(R)」(以下Revit)ユーザ会「Autodesk Revit User Group Japan」(以下RUG)・構造部会は、両者が協働して開発したRevit 2014向け新機能アプリを本日2月25日より、当社製品用アプリ提供サイト「Autodesk Apps Exchange」内でAutodesk Subscription(*)契約者向けに無料で提供開始します。 URL:http://apps.exchange.autodesk.com/ja/  *オートデスク ソフトウェア メンテナンス プログラムの名称

今回提供する新機能は以下の2点です。どちらも構造設計段階で行われる業務を効率的に行えるようにする機能で、特に日本市場向けに開発されました。

1.「SS3 Link」 Revitとユニオンシステム株式会社の一貫構造計算ソフト「Super Build/SS3」の間で、直接双方向のデータ連携(CSV形式)ができます。これにより、構造計算した結果をRevitの3Dモデル内に属性情報として追加することができます。従来は計算データを手入力するなどしていたため作図データとの不整合が見られましたが、データ連携の自動化により図面の信頼性が高まります。

※データ連携のイメージは添付PDF内の図をご参照ください

2.「RC断面リスト」 Revitが保持するRC造の梁や柱の配筋情報を含んだ構造部材のファミリ情報を集約して、構造部材断面リストを自動生成する機能です。RUG構造部会参加企業各社が必要と考える作図表示の考え方を汎用的な機能で実現することにより、業界の標準書式として利用していくことを念頭に置いています。この機能により、構造計算から得られた配筋情報を、BIMモデルと共に一元的に管理することができるようになります。また、構造部材断面リストに反映させることもできるようになり、構造設計業務の効率向上を図ることができます。

Revitの新機能を追加するプロセスの一つとして、従来はRUGから要望をオートデスクが受け取り、その一部を新機能として提供していました。今回のように、RUG構造部会がユーザの立場から機能の仕様書作成まで手掛けるのは初めてです。両者はユーザとベンダーという立場ですが、近年普及しつつあるBIM活用の機運をより一層高めて、そしてより具体的な成果を出すことを目的に、2012年からこの新しい取り組みを始めてきました。今後、構造設計分野では構造部材のファミリ化やその他の日本市場向け機能の追加などに取り組み、また、意匠部会、施工部会、環境部会とも連携して、それぞれの分野で日本のニーズを取り入れた開発を継続していきます。

RUG構造部会のコメント これまでRUG構造部会は、主に希望する新機能リストなどの開発要望を通じて、構造分野のRevitの利用に対する提言を行ってきました。そして各社で異なる断面リスト様式について共通化できる部分などを協議し、様々な企業で使用することが可能となる仕様としてまとめて、オートデスクと協働してきました。そして今回ユーザが積極的に関与することで、より実務に則した新しい断面リスト機能を提供するに至りました。この新機能により、Revitを使用した業務効率化に貢献できると期待しています。

RUGについて Autodesk Revit User Group Japan(RUG)は、Autodesk Revitユーザの相互の交流や、オートデスクへの要求を提言する活動などを通じて、Revitをより使いやすくするとともに、建築情報を一元的に蓄積し、流通・活用するBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の考え方に基づいた、新しい設計業務のあり方を追求することを目的に運営するRevitユーザ会。2010年9月設立。2014年2月時点の会員数は約500名。

関連記事はオートデスクのサポーターズコーナーで。

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