次世代モンスタークラス ThinkStation P900実機で解説
2014年11月18日

ThinkStation完全検証LABO ~CIM実践編、“SSDはマストアイテムか?” エイチエンジニアリングの取り組み

ThinkStation P900/P700/P500が登場し、ThinkStation P300からはじまったレノボの超高性能パソコン/ワークステーションの新ラインアップが完成した。これでエントリーからウルトラハイエンドまでThinkStation Pシリーズで揃えることができ、ワークステーションを必要とするあらゆる現場に、最新マシンを提供することが可能になった。
まず、新たに登場したThinkStation P900/P700と最近発表されたThinkStation P500を紹介してみたい。

各シリーズの比較表

ThinkStation P900 ThinkStation P700 ThinkStation P500
プロセッサー数 2 2 1
メモリースロット 16 12 8
最大ストレージ数 14 12 11
グラフィックボード最大数 4
Quadro K6000 ×2基
または
Quadro K5200×3基
3
Quadro K6000 ×1基
または
Quadro K5200×2基
2
Quadro K6000 ×1基
または
Quadro K5200×2基
電源 1300W 650W / 850W 490W / 650W

3つのThinkStationに共通することは、新しく登場した“Haswell-EP”となるインテル® Xeon® プロセッサー E5 v3 ファミリーを搭載していること。インテル® Xeon® プロセッサー E5 v3 ファミリーは最大18コアを内蔵したCPUを用意し、メモリーは新しい規格であるDDR4に対応している。
プロセッサーが新しいことに加え、特筆すべき点は新たにモジュラーデザインを採用し、パーツの取り替えはツールレスはもちろんのこと、従来よりも簡単かつ素早く行えるようになっている。しかも、ケース内のエアフローデザインはさらに進化し、空気の流れがより効率的になっており、CPUの熱は確実に外に排出する構造になっている。

左からThinkStation P900、ThinkStation P700、ThinkStation P500、統一されたデザイン、P900は幅が広い
左からThinkStation P900、ThinkStation P700、ThinkStation P500、統一されたデザイン、P900は幅が広い
奥からThinkStation P900、ThinkStation P700、ThinkStation P500、P500とP700は同じサイズ、P900は奥行きがある
奥からThinkStation P900、ThinkStation P700、ThinkStation P500、P500とP700は同じサイズ、P900は奥行きがある

また、内部のケーブルも大幅に削減し見えない場所に配置していることも、見た目のすっきり感がアップしているだけでなく、メンテナンスにかかる時間の削減や、エアフローの改善に役立っている。
そして、内蔵できるストレージにもさらなる改善が行われている。最近はSSDを利用したり、省電力化のためにHDDに2.5インチ版を採用する動きが広まっている。そのSSDを含めた2.5インチサイズのストレージをFLEXトレイを使って直接装着できることが特徴。4つのFLEXトレイへのドライブの内蔵数は最大で3.5インチが4基と2.5インチが4基。または2.5インチを8基という使い方も可能。SSDでRAIDを組んだり、OSやソフトウェアをSSD、保存を大容量な3.5インチという組み合わせにも柔軟に対応できるようになっている。
このように多彩な種類のストレージを多く搭載できることで、保存容量の大きさを最重要視する用途や、何よりも高速なディスクアクセスが必要な用途にも柔軟に対応できる。将来、使用するソフトウェアが変更になり、相性の良いストレージが変更になった場合でもすぐに交換が可能だ。
新しいインテル® Xeon® プロセッサー E5 v3 ファミリーを搭載したワークステーションは続々と登場しているが、高い拡張性や安定動作のための冷却性能等、ThinkStationを選択する理由は多数ある。次に新しいThinkStationの3つのシリーズを順番に見ていこう。

ThinkStation P900 ~ウルトラハイエンド

CPUは最大2基搭載可能。電源は1300Wタイプを備えており、グラフィックボードを最大4枚まで搭載できるハイエンドのさらに上を行くウルトラハイエンドだ。デュアルプロセッサーによるマルチコア処理やグラフィックボードでの処理を行うGPGPUを多用するようなアプリケーションソフトをフル活用するようなシーンに向いている。
長時間利用でも安定動作するよう、冷却の風はフロントからリアに向けて十分に流れる。Tri-Channelクーリングと呼ばれる3つのファンが作り出す風流はダイレクトクーリング・エアーバッフルによって2基のCPUのヒートシンクを通り抜け、リアに排出される。レノボの冷却設計により、効率的に熱を排出するだけでなく、従来機同様ファンの騒音も控えめでクリエイターの作業を邪魔しない。
フロントはほぼ全面にハニカム状の通風部を設けており、CPU以外にもストレージやグラフィックボード、電源へと外の空気を取り入れる構造となっている。このハニカム状の通風口はリア側にもあり、リア全面から熱を排出する。

左:フロントの大部分がハニカム状の通風部となるデザイン/右:リアも全面的に排熱するデザイン
左:フロントの大部分がハニカム状の通風部となるデザイン
右:リアも全面的に排熱するデザイン
中央に“ThinkStation”のロゴがある部分がダイレクトクーリング・エアーバッフル
中央に“ThinkStation”のロゴがある部分がダイレクトクーリング・エアーバッフル
ダイレクトクーリング・エアーバッフルによってCPUのヒートシンクへの風流を最適化する
ダイレクトクーリング・エアーバッフルによってCPUのヒートシンクへの風流を最適化する

続きは、レノボ・ジャパンのウェブサイトで。

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