ArchiCAD BIM事例/一級建築士事務所 アトリエけい
2014年12月8日

逗子の家 竣工写真逗子の家 竣工写真

高品質BIM モデルをスピーディに仕上げフル活用 速さと品質を両立させた木造住宅設計の新たな形

BIMの普及が進むわが国建築業界だが、他方では現在も2次元CAD を使い続けている設計者が少なくない。特に木造住宅分野では、小規模事務所を中心に、フリーウェアの2次元CAD が高いシェアを占めている。しかし、そんな現状に異を唱える設計者も増えてきた。鎌倉市のアトリエけいは木造住宅を得意とする一級建築士事務所。主宰の加藤氏は、建築家としてデビュー当初からArchiCAD を使い、圧倒的なスピードとクオリティで、多くの施主の信頼を集めている。木造住宅ならではの3次元活用法について加藤氏にうかがった。

2次元 CAD を必要としない設計者

加藤 景 氏

一級建築士事務所 アトリエけい 代表 加藤 景 氏

「3次元で設計しない方が不自然だと、設計者になった時から思っていました。当時、業界では3次元が話題になり始めた頃で、住宅設計でもその可否が議論されていましたが、私にすれば建築は3次元で設計するのが当然に思えたのです」。そう語る加藤氏は、設計者として一風変わったキャリアの持ち主だ。学生時代は店舗デザインを専攻し、ツールもCG ソフトを使用。卒業後は工務店の営業支援部門に勤務し、パース制作からスタートした。そこで出会ったのが ArchiCAD だった。

「その職場では、ArchiCAD で主にパースを作成していました。そのうち自分の設計がしたくなって希望を出し、運良く設計部門に異動できました。設計部では2次元CAD が中心でしたが、私だけArchiCAD で設計していましたね」。

加藤氏に言うには、ArchiCAD は2次元CADの基本機能も網羅しており、図面作成に2次元が必要な職場でも全く問題なく使える。たとえ回り全員が2次元CAD ユーザでも、ArchiCAD を使うことが同氏にとっては自然だったのである。そうして設計者としての実績を積み、やがて独立を目指すようになった同氏は、その準備のため、設計事務所の仕事を外から見てみたくなり、まず工務店や設計事務所を支援する企業に転職した。

「そこでは工務店や設計事務所のweb サイト制作を任され、多くの建築家の先生にお会いしました。2次元CAD でそれまでのやり方をしている方が多く、正直とても驚きましたね。建築模型を作り、2DCAD で何枚も作図し、お客様と打合せる従来ながらのやり方で……失礼ながら古いなあ、と」。

建築のプロでも図面で内容を把握するには時間がかかる。まして設計が分からない施主が図面を理解するのは容易ではないはずだ。建築模型も同様で、主に外観しか見られない模型で施主に伝えられることは多くない。そして、分かりにくい物で複雑な内容を伝えようとするので、時間がかかり、誤解や行き違いも発生する。これでは設計期間が長くなるのは当然だ――、加藤氏はそう考えたのである。

「2D でがっつり図面を描き、図面の美しさや枚数の多さを自慢することは、設計者の自己満足に過ぎません。提案は施主に理解してもらうのが最優先でしょう。だから私は、独立後ArchiCADを活用することで分かりやすい提案を徹底し、余分な打合せの数を減らすことにより、設計期間を短縮したんです」。では、ArchiCAD を駆使した、その独自の3次元設計とはどのようなものなのだろうか。

自作テクスチャライブラリ集
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逗子の家 断面パース プレゼン用
逗子の家 断面パース プレゼン用

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