低コストでマシンガイダンスを自作(快測ナビ)

2016年11月15日

低コストでマシンガイダンスを自作

課題
情報化施工の「マシンガイダンス」の対応を検討していたが、専用の重機を導入するためには、1,000万円近い投資が必要であることが分かり、導入をためらっていた。もっと低コストでできる情報化施工がないかと模索していた。
効果
360°プリズムをバックホウのバケットに取り付け、トプコン社製の「杭ナビ(LN-100)」と「快測ナビ」を通信させたタブレット端末をキャビンに配置した。この結果「どこでもナビ」の画面を確認しながらバックホウオペレーターのみでのワンマン施工が可能となった。この導入に掛かったシステム費用は約150万円。バケットのリアルタイムな角度や位置が正確に把握できるので、丁張り、水糸がなくても自信をもって安心な施工、安全な作業が可能になった。

 

「快測ナビ 」で「マシンガイダンス」は作れないか

「快測ナビ 」を導入したおかげで、技術者がプリズムとタブレット端末を持ち、3次元設計データを元にタブレット画面の誘導に従ってどこでも位置出しができるようになりました。さらに、不陸整正箇所にマーキングしたり、U字溝などのコンクリート2次製品を任意箇所に簡単に設置したり、掘削ラインをマーキングしたりとテクニカルスタッフ(現場作業員)でもかんたんに使用できたので、現場の大幅な効率化に繋げることができました。 その一方で、2016年4月から国土交通省は「i-Construction」を推進しはじめ、盛土や切土の3Dモデルを重機のオペレーターが運転席のモニターで見ながら施工する情報化施工の「マシンガイダンス」が全国的に急速に普及しています。当社も「マシンガイダンス」の対応を検討したのですが、「マシンガイダンス」対応の重機を導入するためには、1,000万円近い投資が必要であることがわかり、導入をためらっていたんです。 そんなとき、千葉県の建設会社が「快測ナビ 」を使って、重機オペレーターと地上作業員の2人1組で丁張りなしの施工を行っているという記事と動画を見ました。それが「快測ナビ」と「杭ナビ」を使って「マシンガイダンス」と同じようなシステムが作れないかと考えたきっかけです。

振り子式金具を自作し、コストは約150万円だけ

ひらめいたのが、プリズムをバックホウに取り付け(写真①)、タブレット端末の画面をオペレーター自ら確認できるようにすることでした。この方法だと、丁張りや地上の作業員なしで、オペレーター自らバケットの位置を確認しながら、効率的に法面仕上げができます。
しかし、ここで問題が2つありました。1つ目は、バケットへの360°プリズムの固定位置と固定方法。2つ目は、バケットが設計法勾配になっていることをオペレーターにどのように知らせるかということです。 そこで、バケットの底面が3割勾配の角度になったとき、オペレーターに知らせる振り子式の目印(写真②)を考えました。常に鉛直方向を指す振り子と、バケットに固定したプリズムにそれぞれ目印を取り付け、両方の位置がピタリと並んだとき、バケットが3割勾配に合っているというわけです。 当社では重機整備などを行う鉄工所を持っているため、プリズム取り付け金具や振り子などは端材を利用して自作しました。その結果、このマシンガイダンスシステムの作成にかかったコストは、「快測ナビ 」と「杭ナビ」の導入にかかった約150万円だけで済みました。

バックホウ取り付けイメージ

予想以上の高精度に驚き。丁張りがなくても、自信をもって施工できる

かんたんな仕組みだったので、精度は4cmくらいに収まればいいだろうと考えていました。しかし、実際に施工してみると精度は±2cmくらいだったので、予想以上の高精度に自分でも驚きました。バケットの角度や位置がいつも正確に分かるので安心で、さらに丁張りがなくても自信をもって施工できるようになりました。 今回使った振り子式のプリズム取り付け金具は、3割勾配の法面専用に設計・制作したものです。今後は、異なる勾配の法面や溝掘りなど、他の現場でもこのシステムを使えるように、さらに改良を加えていきます。

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詳しくは、建設システムのウェブサイトで。