JFEエンジニアリングで三次元測定システムMONMOSを活用
2017年8月21日

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精密計測で社会基盤を支える三次元測定システム『MONMOS』

国家の基幹産業である鉄鋼業と造船業を源流に、社会基盤や産業の根幹を成す商品・サービスを提供、”くらしの礎(もと)を創る。”を使命としている総合エンジニアリング会社のJFEエンジニアリング株式会社様。津製作所は、同社における大型鋼構造物の一大製造拠点である。精密さが要求される部材計測に、3D Station NET1AXIIと三次元計測基本プログラムSDR4000からなる三次元測定システム『MONMOS』を導入されたとのことでお話を伺った。訪問した際、折しも同製作所ではコンテナクレーン部材の作成に取り掛かったところ。このコンテナクレーン、「15mのスパンで2mm以内」と構造物の中でも特に高い精度を要求されるのだ。

大型構造物を精密に三次元計測。

1990年に造船業界の要望から生まれた『MONMOS』は、それまでの大型構造物の計測を劇的に変えたと言っても過言ではない。 従来は、鋼巻尺や複数のトランシットによる前方交会法、1級レベルなどを使い、時間も手間も人手もかかっていた。『MONMOS』は1点1度の計測で、誰でも1人で簡単に高精度な三次元計測を行えることが認められ造船業界以外、例えばトンネル施工で断面形状のモニタリングや、橋梁やプラント、工作機械の品質管理・施工・位置出しなど様々な分野で活躍、”大型構造物の精密計測のデファクトスタンダード”となった。 同製作所では、1992年頃に最初の『MONMOS』を導入いただいており、その後何度か入れ替えながら今回のNET1AXIIに至る。独自開発した設計システムと『MONMOS』を連動、SDR4000へ出力した設計データを基にNET1AXIIで部材を計測し、計測データを設計データへフィードバックすることで品質管理を行っている。

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安全・正確・スピーディー。

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『MONMOS』、そしてNET1AXIIの導入メリットは大きく3つあるという。 まず「安全」であること。従来、大型部材は地上30mに計測点があるという場合もあり、高所作業車などを使用、危険を伴う作業であったと言わざるを得ない。現在は、反射シートターゲットの設置を工夫すれば計測を全て地上から行える。作業の安全性は大幅に向上しているのである。 次に「正確」であること。代を追うごとに高精度化している3D Station、特に現在のNET1AXIIの計測精度には、とても満足いただいている。また基本的に反射シートターゲットで計測するのだが、NET1AXIIのノンプリズム測定も十分に精度を満たしており、多用しているらしい。 最後に「スピーディー」であること。NET1AXIIは従来機に比べて測距スピードが向上している。加えてモータードライブによって設計値から計測点方向へ自動的に旋回するため、ターゲットを探す手間が軽減されている。素早い計測が行えるようになったことに感心されているという。さらにNET1AXIIは防塵防水性能が高いことも評価いただいている。大型部材は屋外に置かれていることが多いのだが、雨天時でも安心して計測でき、作業スケジュールの変更がない。 総じて、作業効率は従来方法に比べると10倍以上にアップしているとの実感を持たれている。
近年は部材形状の複雑化や多様化が進み、もはや従来の方法では測りきれないという。同製作所にとって、『MONMOS』そしてNET1AXIIは欠かすことができない計測ツールとなっているのである。

ユーザー名:JFEエンジニアリング株式会社 津製作所

URL    : http://www.jfe-eng.co.jp/

使用機種 :3D Station NET1AXII       三次元計測基本プログラムSDR4000

取材協力 :有限会社シンエイ測器 URL   :http://www.sineisokki.mie.jp/

詳しくは、トプコンのウェブサイトで。

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