機械工場が新しい測定機器を導入し、50%の時間短縮
2018年1月30日

一貫性の高い品質管理のための完全な測定ソリューション 専門性の高い機械工場が新しい機器を導入し、50%の時間短縮を実現

一貫性の高い品質管理のための完全な測定ソリューション<br />専門性の高い機械工場が新しい機器を導入し、50%の時間短縮を実現

品質管理は、ビジネスの成功における非常に重要な要素です。業界、製品やサービスを問わず、企業成功には卓越性の水準を維持しなければなりません。品質管理作業の大部分は、効率性と生産性とのバランスのとれた一貫性という概念にあります。このことから、品質保証管理者は、あらゆるニーズに対処でき、施設全体もしくは様々な現場に導入可能な総合的なソリューションを重視します。

適切なサプライヤーを見つけることは簡単ではないことも多いのですが、タイに拠点を置くMRP Engineering Co., Ltd. (MRP)にとっては、信頼のおけるパートナーを見つける旅は比較的簡単でした。1991年に設立されたMRPは、溶接、表面硬化処理、サンドブラスト、塗装、旋削加工、フライス加工、成形、研磨、掘削、ボーリング、アセンブリシミュレーションや機械据付など、総合的な機械加工と製造サービスを提供する機械工場です。会社はカスタムメイド製品やターンキープロジェクト、さらにあらゆる種類の機械の修理サービスも行っています。

現在、ISO認定を受けているMRPは、数台のポータブル3次元測定器を導入していますが、その導入のきっかけは新規顧客の要求に対処するためでした。3次元測定器導入以前は、ノギス、マイクロメータ、ボアゲージ、ハイトゲージ、テーパーゲージやダイアルゲージのような手動式測定機器に頼っていました。

数年前に測定器を探し始めたことについて、MRPのQA部門マネージャ兼アシスタントQM担当であるKrissarakorn Thainoi氏はこうコメントしています。「当時を振り返ると、既存の工具では当社の測定ニーズを満たせなくなってきていることは、かなり明白でした。手動式機器を使い、様々な製品の高さ、長さ、平面度、サイズ、垂直度、逃げ、真直度などを測定していました。顧客がより高い精度を要求するようになってから、手動式機器ではそのような要求を満たすことはできなくなっていました。また、幾何公差測定(GD&T)に対応するために当社の測定能力を強化する必要があると感じていました。」

タイ、チョンブリにある MRP Engineeringの工場

タイ、チョンブリにある MRP Engineeringの工場

適切なソリューションを求めて

MRPのサービス全体に渡る品質管理は、320,000m2もの工場全体の複数の製造工程や様々な用途にわたるため、複雑な業務になっていました。会社全体の一貫性を維持するために、チームは全員の測定ニーズが十分に満たせる1つのソリューションを懸命に探していました。

「当社の測定ニーズはかなり多様で、受入時、製造工程中、アセンブリや製造最終工程に渡っていました」とThainoi氏は述べています。「用途で言うと、測定作業は通常、検査、アライメント、寸法計算、キャリブレーションや据付です。さらに、チームはリバースエンジニアリングや製品の設計段階にも対応しなければなりません。」

MRPが通常測定するものは、長さが1~4mで、重量は20kg~50トンまでのものが多くなっています。アセンブリやターンキープロジェクトでは、測定距離は20~30mにもなります。QAチームの潜在的な課題は、自分達が選択したソリューションが様々なタイプの測定に十分対処できる柔軟性を持ちながら、正確でなければならないことでした。

品質向上を誠実に求める気持ちから、MRPのチームは市場で最も適切なソリューションを見つけようとウェブでの検索を試みました。検索を絞り込み、MRPは2010年にFAROに製品デモンストレーションを依頼し、2011年に8フィートのFaroArm Platinum、2013年にFARO Laser Tracker ION、2015年に8フィートのFaroArm Primeと、その後5年間でMRPはFAROソリューションに投資を続けることになりました。

新たな局面︓より精度が高く、より迅速な測定を実現

FAROソリューションを導入後、MRPは数多くの利を得ており、品質や効率の改善が見られます。Thainoi氏はこう明かしています。「私達のチームはより高いレベルの精度と再現性を実現できるようになりました。測定値が20μmから2mmの公差範囲内であると、お客様に自信をもって伝えることができます。この技術の変化により、工場全体の製品品質と一貫性が向上しました。さらに、FaroArmを使うと迅速かつ簡単にデータが取得できるので、測定回数も減りました。」

FaroArmは多関節アーム型3次元測定器で、最も一般的なポータブル3次元測定器の1つであり、複数の関節が、3次元空間でアーム先端のプローブの位置を特定し、ソフトウェアを通じてその測定結果を計算します。人間の腕の形状と似ている多関節アームは作業空間を自由に移動させることができ、各関節に設置されたエンコーダーと呼ばれるガラス製の円板(特許取得済み)を通してプローブの位置を認識し、対象物を測定します。

非常に携帯性の高いFaroArmにより、作業現場のどこでも測定が可能に

非常に携帯性の高いFaroArmにより、作業現場のどこでも測定が可能に

FaroArmは携帯性が高いため、MRPは製造現場のどこでも、測定器を設置可能です。特に、移動に多くの人手を要し、位置決めが難しい大型で嵩張る対象物の測定時に、非常に重宝しています。Thainoi氏はこうつけ加えています。「実際、測定機器の上に部品をʻ正確にʼセットアップするのに多くの時間を費やしていました。FAROを使うと、測定時間が4時間から2時間に短縮され、50%もの時間削減を実現することができました。」

ターンキープロジェクトや大型アセンブリに関しては、MRPはFARO Laser Tracker IONを使い、検査やアライメント確認を行っています。直径110mの測定範囲のIONは、最大0.015mmの精度で測定が可能です。

IONのようなレーザートラッカーは、より広範囲の測定に対応できるように設計されているので、非常に正確な長距離測定が可能です。レーザートラッカーは、球体ターゲット(レトロリフレクター)を測定対象物に接触させ、そのターゲットの角度と距離を計算することで、正確な位置を測定します。レーザートラッカーはターゲットに対してレーザービームを照射し、反射してレーザートラッカーに戻ってくることで干渉法あるいは位相差解析を行い、ターゲットの位置を計算します。

非常に携帯性の高いFaroArmにより、作業現場のどこでも測定が可能に

非常に携帯性の高いFaroArmにより、作業現場のどこでも測定が可能に

FAROのポータブル3次元測定器を導入してから、MRPは以前にはなかったデジタルデータの世界へアクセス可能になりました。チームは、設計段階から最終製品まで、生産にコンピュータ支援設計(CAD)データを使用できるようになり、さらにMRPはPolyWorksソフトウェアを使い、レポートを簡単に作成して顧客に提出できるようになりました。

勝利の方程式︓確固たる製品と素晴らしいサポート

現在FAROの測定器は、MRPのチームが毎日使用するため、なくてはならない生産工程の一部となっています。月曜日から土曜日まで、チームは毎日10時間ほど測定を行っています。日曜日の4時間シフトや休日でも測定器を使用しています。

「FAROソリューションを使用して7年になりますが、よく作動しており、お客様を満足させるために必要なものを得ることができます」とThainoi氏は述べています。「FAROは私達が検討していた他の7社の中で突出した存在でした。その主な理由は、最初からセールスチームに親しみやすさを感じていたからだったと思います。誠実で、温かく、本当にサポートしたいという気持ちが非常に明白に表れており、今後もFAROとのパートナーシップを末永く続けていきたいと思っています。」

MRP Engineering Co., Ltd. (MRP)の会社概要

1991年に設立されたMRPは、溶接、表面硬化処理、サンドブラスト、塗装、旋削加工、フライス加工、成形、研磨、掘削、ボーリング、アセンブリシミュレーションや機械据付など、総合的な機械加工と製作サービスを提供する機械工場です。会社はカスタムメイド製品やターンキープロジェクト、さらにあらゆる種類の機械の修理サービスも行っています。

www.mrp.co.th

詳しくは、FAROのウェブサイトで。

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