第一園芸のユーザー事例を掲載

2018年9月8日

第一園芸株式会社は「プラスONEの感動」の創造を企業理念とし、フラワーギフトからレンタルグリーン、ウェディング装飾、商業施設やオフィスビル・ホテルなどの空間装飾、室内・壁面・屋上緑化、造園、緑地維持管理にいたるまで、花と緑を用いて、心地よく健やかに過ごせる環境をご提案されています。

その中でも、環境緑化と空間演出を担当されるOASEEDS事業本部のデザイナーである、下條真由(しもじょう まゆ)さん、関根広典(せきね ひろのり)さん、谷口剛史(たにぐち たけし)さん、松下泰(まつした ゆたか)さんにVectorworksの活用方法について語っていただきました。

造園からクリスマス装飾まで

御社の業務内容を教えてください

下條さん(以下、下條):第一園芸というと花のイメージが強いかと思いますが、空間緑化など、生花以外を扱う業務も多く、それらは主に当部署で担当しています。具体的には商業施設やオフィス、住宅等の造園や室内緑化、七夕やクリスマス等、季節装飾の設計デザインです。

谷口さん(以下、谷口):私は、植栽の配置図や詳細図、イメージパースの作成はもちろん、物件によっては、例えばオフィス内の緑化では、プランターや什器の設計、デザインの検討などもしています。私はVectorworksを主に緑化の仕事で使うことが多いと思います。

松下さん(以下、松下):植物を用いる以外にも、クリスマス装飾では、ツリーのボックスデザインや表面のグラフィック、樹木に取り付けるイルミネーションなど、幅広い領域のデザインを求められます。Vectorworksの使い方もイメージパースの作成から細かい構造の検討まで多岐に及びます。

装飾の施工事例。

メンバーのバックグラウンドを共有

1物件を何名で担当されるのですか?

松下:大きい物件でたまに数人で取り組む時もありますが、稀ですね。ほとんどデザインは1人で最初から最後まで担当します。そこが大手の事務所と違う点だと思います。いろいろな人の手を渡っていって作られるのではなく、基本的に営業1人とデザイナー1人でものを作っていきます。造園だけでなく、インテリアなどの知識も必要で、場合によっては営業の方が詳しかったりします。この壁にはこういう取り付け方があるよね、とか。

下條:いろいろな知識が必要になるので大変ですが、さまざまな仕事に対応できるのも、デザイナーがみんな違う前職だったりバックグラウンドから来ているから、というのもあるかもしれないです。幅広い分、相談ができますから。例えば花を使った装飾であれば、現場で働いていた人に旬の花を聞くのが一番早い。

マンションの共用部に計画された、等高線状に積層されている造形物。Vectorworksがないと検証が難しいと言う。

状況に応じた活用

造園と装飾、どちらの仕事もVectorworksは3D作成までされるのですか?

松下:人それぞれですね。物件によっても違います。僕の場合は大体、Vectorworksで図面を描いて、3DのCGを立ち上げて、地面の起伏、その上の舗装や造作物といった硬いものを作ります。その後、植栽と背景を追加、写真のレタッチも含めて別のソフトで加工しています。加工後にまたVectorworksに戻し、図面と合わせてシート化します。最初から最後までVectorworksでやりたいなぁという気持ちはあるのですが、勉強中です。

関根さん(以下、関根)このマンションの共用部の装飾なんかは3Dまで作りました。以前、同様のデザインをした事例がありましたが、その時は実はVectorworksを使ってないんです。Illustratorでデータを作って、1/10で模型を作って微調整して、スキャンして再度データ化したりしてました。今はIllustratorで描いた曲線をDXFにしてVectorworksに取り込んで3Dにしています。その方が調整が楽なんです。自分で削らなくて良いし(笑)。数値を入れるだけで調整できるので、そういう3Dの造形ができるのが良いなと思っています。

以前は模型を作り、細部を検証していた。

ディテールの検討や素材パターンの試作に

Vectorworksを使って良かったと思われた時は?

松下:実施設計のフェーズになると色やディテールなどの検討事項が色々と出てきます。例えば、設置するパーゴラを下から見上げた場合、部材の太さはどのくらいが好ましいか、とか、取り付けるドライミストのための潅水チューブの配管をどう隠しましょうか?とか。Vectorworksで1回モデルを立ち上げることで細部まで都度都度わかりやすいアングルで確認できたので、こういったディテールの検討にも役立ちましたね。配管は、結局予算の関係で黒いテープで巻くことに落ち着いたのですが(笑)。

デザイン監修の方が入った時は、検討パターンは「とにかくたくさん作って」と言われることが多いです。色のパターン、素材のパターン、柱のボリューム。当時3Dを使い始めた頃だったので、Vectorworksがあって良かったと思いましたね。

関根:素材パターンが色々試せるというのはやりやすいですね。施工側から部材のサンプルを送ってもらって、写真に撮ってその場でテクスチャにして貼り込むということができたので、楽でした。

ドライミストをつけた緑化パーゴラ。3Dによる入念な検討の結果、周囲の景観と調和する仕上がりとなった。
イメージをさまざまな角度から検討するため、3Dデータを活用。

1本化による時間短縮が目標

Vectorworks Landmarkをお使いいただいていかがですか?

松下:各々にとって使いやすいソフトを使い分けているんですが、比率でいうとだんだんVectorworks Landmarkの作業が増えています。僕はあと植栽添景がうまく使えるようになれば、他のソフトは必要がなくなるかもしれないですね。

下條:私はIllustratorを2ヶ月くらい立ち上げてません。ほとんどVectorworksで完結しています。Vectorworksばっかりになってしまいました(笑)。

「提案のイメージをいろんな角度から見たい」というお客様のご要望があったので、Vectorworks Landmarkで3Dを作ったらやっぱり便利だったんですよね。これをグラフィックソフトでやったら大量に合成を作らなければならないので。まだ使い慣れていない部分がありますが、1本化したほうが圧倒的に早いことは分かっているので、いろいろと挑戦しています。時間短縮が、とりあえずの目標です。

集合住宅の中庭計画。用途に合わせてゾーニングされた図面。

VRやアニメーションまで

Vectorworksを使って今後取り込みたいことは?

下條:植栽添景から数量表を作成してみたいです。あとVRも興味がありますね。お客様の前でアングルを変えてプレゼンをしてみたいです。

谷口:カメラマッチ機能も使えるようになればさらに短時間で正確な合成画像が作れるのではないかと期待しています。あと、アニメーション。小鳥が飛んでくるとか、そんな機能があるとおもしろいですね(笑)。

建物側から見たパース
実際の竣工写真
関根 広典 氏
下條 真由 氏
谷口 剛史 氏
松下 泰 氏
取材協力
  • 第一園芸株式会社

詳しくは、エーアンドエーのウェブサイトで。