エレベーターでの避難も考慮!避難解析ソフト「EXODUS」が進化
2014年2月7日

管理人のイエイリです。

フォーラムエイトの避難解析ソフト「EXODUS」は、建物や駅、トンネル内などにいる人が火災時などに出口まで避難する行動をシミュレーションするソフトです。

人の行動を単なる流れではなく、一人ひとりの行動パターンを考慮して、他人の動きに着いていったり、ぶつかりそうなときは避けたりといった細かい行動まで再現して解析します。

避難解析ソフト「EXODUS」の画面(資料:フォーラムエイト。以下同じ)

避難解析ソフト「EXODUS」の画面(資料:フォーラムエイト。以下同じ)

1月27日にリリースされた最新版の「EXODUS Ver.6」では、歩行のほか、エレベーターに乗って逃げる人の行動も扱えるようになりました。

その機能がまたリアルです。単にエレベーターのピストン輸送でどれだけの人を運べるかを計算するだけでなく、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

行列が長い階段を選ぶ

 

人の行動も考慮する機能が付いているのです。

エレベーターによる避難行動を扱えるようになった「EXODUS Ver.6」の画面

エレベーターによる避難行動を扱えるようになった「EXODUS Ver.6」の画面

エレベーターにうまく乗れればその分、早く逃げられますが、エレベーター待ちの行列が長いと階段の方が早かったりします。

今回のバージョンアップでは「エレベーターモデル」が追加され、一般のフロア、シャトルフロア、スカイロビーの3種類のフロアを考慮し、エレベーターによる避難行動を解析できます。

それぞれの人がエレベーターに乗るかどうかの行動は、「行程機能」を拡張することにより扱えるようにしました。エレベーターでの避難をあきらめる「Lift
Bank」と、エレベーターの行列に並ぶ「Lift Bank」という関数で表します。

EXODUS Ver.6で拡張された行程機能

EXODUS Ver.6で拡張された行程機能

OpenGL 3D Viewの統合で建物の3D形状も見られる

OpenGL 3D Viewの統合で建物の3D形状も見られる

このソフトは、英国・グリニッジ大学のエド・ガリア教授によって開発されました。エレベーターの行列を待てる時間は、各国のお国柄によって違います。

そのため、どのくらいの時間、行列を待てるかどうかということについて、

 

国際的アンケート調査

 

同大学の火災安全工学グループのウェブサイトで行っています。

開発者の英国・グリニッジ大学のエド・ガリア教授

開発者の英国・グリニッジ大学のエド・ガリア教授

高層ビルが地震や火災などに見舞われたとき、階段を歩いて逃げるか、エレベーターに乗って逃げるかは悩ましいところです。また火災時はエレベーターの使用を禁止しているビルも多いのではないでしょうか。このソフトで、避難時にエレベーターがどれだけ有効なのかを検証してほしいですね。

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