平板測量を3D化!現場でSketchUpモデルが作れる「GUIDER ZERO」
2014年7月28日

管理人のイエイリです。

建設業で働く技術者の多くは、実務や学校の授業で一度は平板測量を体験したことがあるでしょう。その名の通り、現場に平らなミニ製図板を置き、「アリダード」という定規付きの視準器やメジャーを使いながら、現場で現況図面を描いていくものです。

平板に張り付いてアリダードで目標を狙いながら線を引く人と、地図に描く道路の縁石や樹木、建物の角などに標尺やメジャーを当てながら移動する人の、最低2人が必要でした。

平板測量に使われる機器(左)と作業風景(右)(写真・資料:特記以外はニコン・トリンブル)

平板測量に使われる機器(左)と作業風景(右)(写真・資料:特記以外はニコン・トリンブル)

しかし、最近は平板測量にもITが導入され「電子平板」と呼ばれるシステムが登場しています。製図板がタブレットパソコンに、メジャーがトータルステーションやGNSS測量機などに変わり、1人で作業することも可能になりました。

電子平板システムを使った作業イメージ

電子平板システムを使った作業イメージ

様々な3D測量機器と連動する電子平板システム「GUIDER ZERO」

様々な3D測量機器と連動する電子平板システム「GUIDER ZERO」

先週の7月22日、東京・秋葉原で開催された「トリンブル・フェア2014 in 関東」で、ニコン・トリンブルの電子平板システム「GUIDER ZERO(ガーダー・ゼロ)」のデモを拝見しましたが、その進化の度合いに驚きました。

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

SketchUpの3Dモデル

 

が、現場で作れてしまうのです。

トータルステーションやGNSS測量機などの3D測量機器と、タブレットパソコンを接続し、「GUIDER ZERO」のソフトを使ってポイントとなる点の位置を測量しながら地図を描いていきます。

「GUIDER ZERO」には、観測した点をプロットしたり、連続的に結線したりしながら効率的に作図できる機能があります。

「GUIDER ZERO」による作図の例

「GUIDER ZERO」による作図の例

観測した各点の位置は、当然、高さ方向も持っていますので、作図時点で3Dモデルを作っていることになります。

GUIDER ZEROで作図した地図データを、3Dモデリングソフト「SketchUP」に転送すると、その場でSketchUp様々な機能や3Dパーツを使ってリアルな3D地図が作れるのです。

SketchUpに読み込んだGUIDER ZEROの地図データ

SketchUpに読み込んだGUIDER ZEROの地図データ

SketchUpに読み込んだGUIDER ZEROの地図データ● 斜めから見ると既に3Dモデルになっている

SketchUpに読み込んだGUIDER ZEROの地図データ●
斜めから見ると既に3Dモデルになっている

樹木や舗装、芝生などのテクスチャーを張り付けるとリアルな3D地図に

樹木や舗装、芝生などのテクスチャーを張り付けるとリアルな3D地図に

「トリンブル・フェア2014 in 関東」で行われた「GUIDER ZERO」のデモ

「トリンブル・フェア2014 in 関東」で行われた「GUIDER ZERO」のデモ

GURDER ZEROのお値段ですが、基本的な機能だけなら、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

0円で使用可能

 

なのです。もちろん、SketchUpも無料です。

各社のトータルステーションや、「NMEAフォーマット」で出力できるGNSS測量機と対応していますので、これらの測量機器をお持ちの方は電子平板システムによる3D現況モデルの作成にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

各社のトータルステーションやGNSS測量機とも連動する

各社のトータルステーションやGNSS測量機とも連動する

トリンブルがグーグルからSketchUpを買収してから2年がたち、測量とSketchUpの本格的な連携が始まったようです。

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