Japanese flagKorean flagChinese (Simplified) flagEnglish flag

BIMクラウドもビックリ!Jw_cad図面を3D、4D、5D化する「K-engine」

2014年9月10日

管理人のイエイリです。

中小の工務店にとって、住宅の見積もり作成は手間と時間がかかる作業です。せっかく見積もりを作っても、施主へのタイミングが遅いと失注してしまうことも多く、無駄な作業になってしまいます。

そこで、LIXILグループのK-engine(本社:東京都新宿区)は、これまで約1週間(約1万分)かかっていた見積もり作業をわずか5分に短縮する画期的なクラウドシステム「K-engineサービス」をこのほどスタートさせました。

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

Jw_cadの図面データ

 

をクラウドにアップロードし、簡単な設定を行えば、わずか2分間で施主への見積書や実行予算などを正確に計算してデータを戻してくれるというシステムなのです。

「K-engineサービス」の概念図(特記以外の資料:K-engine。以下同じ)

「K-engineサービス」の概念図(特記以外の資料:K-engine。以下同じ)

見積もりの元となるJw_cadの図面データ

見積もりの元となるJw_cadの図面データ

標準仕様からの変更点などを入力する画面

標準仕様からの変更点などを入力する画面

わずか2分でクラウドから戻ってきた見積書

わずか2分でクラウドから戻ってきた見積書

Jw_cadの図面から住宅の壁や部屋などの寸法や、システムキッチンなどの建材設備などを拾い出し、それらに単価をかけて集計するのは、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ソフトも顔負けです。

なぜ、こんなことができるかというと、Jw_cadの図面データにある「レイヤー」をBIMの属性情報代わりに使用し、クラウドが部材の種類などを区別できるようにしているからです。

図面上のデータは「3D部品」として分解され、住宅全体を3Dモデルとして作成します。これらの機能を実現するエンジンは、福井コンピュータアーキテクトの3D住宅設計システム「Architrend-Z」のものが採用されているとのことです。そのため、Jw_cadの図面のほかArchitrend-Zの図面データでも見積もりなどが可能です。

Jw_cadの図面からクラウドで作られた3Dモデルの外観

Jw_cadの図面からクラウドで作られた3Dモデルの外観

視点を変えると内観もちゃんとできている

視点を変えると内観もちゃんとできている

また、クラウドシステムには一度、工務店が自社の標準仕様としてよく使う建材設備をデフォルトで入力できるように登録しておきます。そしてクラウドに登録された約300万点もの建材設備データから標準価格などを拾い出し、自社の「掛け率」や「利益率」などで調整して施主用の見積書や実行予算書を作成します。

仮設工事の内訳には、いちいち入力しなくても「仮設トイレ」や「養生ネット」、「外部足場」などの数量が自動計算されます。

見積書の内訳。しっかりした金額の積み上げがあるので正確な見積もりが可能だ

見積書の内訳。しっかりした金額の積み上げがあるので正確な見積もりが可能だ

仮設工事の内訳。仮設トイレや足場の数量も自動計算されている

仮設工事の内訳。仮設トイレや足場の数量も自動計算されている

さらに驚くべきことに、カレンダーや工務店の休日などを反映して、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

工程表まで自動作成

 

してくれるのです。BIMで言えば、4Dシミュレーションということになりますね。

自動作成された工程表

自動作成された工程表

まさに「K-engineサービス」は、Jw_cadのデータを3D、4D、そしてコストの5Dまで展開するクラウドと言えます。

気になる利用料ですが、会社の規模によって毎月5000円(税別)~5万円(同)とのことです。

「K-engineサービス」はこれまでLIXILが30数億円の費用と、3年の歳月をかけて開発してきましたが、建設業界のプラットフォームとして普及させるため、次世代産業の育成を行う産業革新機構から約20億円の出資を受け、別会社としました。

9月8日に東京で行われた記者会見での握手。左から産業革新機構専務取締役の朝倉陽保氏、K-engine代表取締役社長の喜久川政樹氏、LIXIL代表取締役社長 兼 CEOの藤森義明氏(写真:家入龍太)

9月8日に東京で行われた記者会見での握手。左から産業革新機構専務取締役の朝倉陽保氏、K-engine代表取締役社長の喜久川政樹氏、LIXIL代表取締役社長 兼 CEOの藤森義明氏(写真:家入龍太)

また、10月には「K-engineプラットフォーム・オープン協議会」(仮称)の準備会も発足させ、建材設備のデータなどのコンテンツを提供する企業や、BIMソフトを開発する企業などと協力しながら、K-engineを普及させていく予定です。

日本でこれだけ本格的な見積もりクラウドシステムができたのは、すばらしいことですね。将来はBIMソフトとの連携も可能になりそうなので、見積もり作業もスピードアップしそうです。

 
 ←記事に対するご意見、ご感想をどうぞ!


「建設ITワールドマガジン」無料購読受付中!最新設計手法「BIM」「CIM」の最新情報も充実!。現在の購読者数は部です。(携帯用のアドレスは登録できても配信されませんのでご注意ください

関連記事