LODも標準化へ!日本設計とオートデスクが電撃的提携を発表
2014年9月9日

管理人のイエイリです。

日本の建築業界でのBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)活用が、海外からも注目されはじめています。

2013年11月には、ハンガリーのグラフィソフト社が同社のBIMソフト「ArchiCAD」に日本の設計ノウハウを盛り込むため、日建設計と戦略的提携を行いました。

そして昨日(9月8日)は、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

日本設計とオートデスク

 

が次世代BIMの実現を目指してパートナーシップを締結したことを発表したのです。

日本設計の千鳥義典代表取締役社長(左)と米国オートデスク社のジム・リンチ副社長(右)(写真:家入龍太)

日本設計の千鳥義典代表取締役社長(左)と米国オートデスク社のジム・リンチ副社長(右)(写真:家入龍太)

8月27日に行われたパートナーシップ合意書への調印式(資料:日本設計、オートデスク)

8月27日に行われたパートナーシップ合意書への調印式(資料:日本設計、オートデスク)

日本設計の本社がある東京・新宿の新宿アイランドタワー(写真:家入龍太)

日本設計の本社がある東京・新宿の新宿アイランドタワー(写真:家入龍太)

意匠設計や環境設計に強い日本設計と、世界的に普及しているBIMソフト「Revit」を開発・販売するオートデスクが協業することにより、環境、技術、ライフサイクル、そしてグローバルという4つの柱からなる「Integrated
BIM」(統合されたBIM)を実現しようというものです。

その内容には次のような内容が含まれています。

(1)意匠・構造・設備設計でRevitのBIMモデルを活用して環境性能などの定量化や可視化を行える技術を構築すること。

(2)Revitとクラウド技術をプラットフォームとして利用した新しい業務フローを開発すること。

(3)オートデスクのアプリケーションと他社ソフトとの連携を進め、意匠・構造・設備の統合モデルにより建物のライフサイクルを見据えた技術提案を促進すること。

(4)両社の人的、技術的交流を展開し、設計サービスにおけるBIMのグローバルスタンダードを浸透させること。

Integrated BIMのイメージ図(資料:日本設計、オートデスク)

Integrated BIMのイメージ図(資料:日本設計、オートデスク)

従来の意匠的側面が強い「Visual BIM」(見た目重視のBIM)から「Integrated BIM」へ進化させるため、設計の詳細度を表す

 

LODやガイドライン

 

の標準化も、建設業界や行政・教育・研究機関に積極的に連携を働きかけながら進めていく方針です。

日本の建設業界で使われている図面は、世界で最も詳細と言われている半面、日本独特の描き方もあり、悪く言えば“ガラパゴス”な面もあります。

そこで図面の描き方やLODについても、いつまでも日本独自の仕様にこだわるのではなく、海外の標準に合わせられる部分は合わせていく、ということが求められているのではないでしょうか。

日本からのRevitに対する機能改善要望も、これまで以上に実現しそうです。

(参考資料)
日本設計のプレスリリース オートデスクのプレスリリース

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