奥村組の現場で成功!パスコがドローンによる土量管理に参入
2015年12月15日

管理人のイエイリです。

ドローン(無人機)から空撮した連続写真をコンピューターで3Dモデル化し、盛り土や切り土の土量計算を行う手法は、最近、建設各社が導入しています。

その波は、実機を飛ばして航空測量を行う専門会社にまで押し寄せています。

航空測量大手のパスコは、奥村組が施工中の奈良県内の造成工事現場で、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

ドローンで20万m2

 

を空撮し、3Dモデル化や盛り土、切り土の土量計算に成功したのです(PDFリリース)。

ドローンによる土量計算を行った現場(以下の写真、資料:パスコ)

ドローンによる土量計算を行った現場(以下の写真、資料:パスコ)

ドローンにはDJI社製の「S800EVO」を使い、カメラは1800万画素、約450gのものを使用しました。

その日の空撮は、午前10時と午後12時30分の2回行い、1回目は高度60mで約1.5時間、2回目は高度100mで約30分間行いました。

空撮した写真から3Dモデルを作ったところ、データ容量が非常に大きく、現場事務所のパソコンでは扱いにくかつたため、座標付きのTIFF画像にデータ変換し、市販のCADやGISソフトで盛り土や切り土の土量管理を実現しました。

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空撮した写真から作成した地表の3Dモデル

空撮した写真から作成した地表の3Dモデル

10時と12時30分の3Dモデルを比較し、高さに違いがある部分を色分け表示したもの

10時と12時30分の3Dモデルを比較し、高さに違いがある部分を色分け表示したもの

3Dモデルの精度は、土量管理に必要な10cm以内を確保しました。

3Dモデルから断面図を作ってみると、10時と12時30分の間の

 

わずか2時間半の切り盛り

 

もはっきりと把握できていることが分かります。

空撮1回目と2回目の縦断図を比較してみると、2時間半の間に断面が変わっているのがはっきり分かる

空撮1回目と2回目の縦断図を比較してみると、2時間半の間に断面が変わっているのがはっきり分かる

従来の手法では現地測量に1週間、さらにデータ処理に1週間の計2週間が必要でした。それがドローンを使うと撮影2時間、データ処理に1日と計2日以内になります。もはや土工にドローンは欠かせない存在ですね。

パスコと言えば、実機による航空写真やレーザースキャナーによる測量技術で知られています。今回、そのラインアップにドローンが加わったことで、ますますパワーアップしそうですね。

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