BIMとCIMを統合!オートデスク「AEC COLLECTION」の低価格戦略
2016年8月3日

管理人のイエイリです。

オートデスクは今年、ソフトそのものを販売する「永久ライセンス制」から、一定期間の使用権を売る「サブスクリプション制」に全面的に切り替えました。

これまでBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)のソフトを数年に1度、バージョンアップしていたユーザーも、毎年、使用料を払うことになり、費用負担に戸惑っていたのではないでしょうか。

そこで同社は、こうしたユーザーの心理を揺さぶるような建築・土木業界向けの新製品「ARCHITECTURE, ENGINEERING & CONSTRUCTION COLLECTION」を8月2日に発売しました。

8月2日に発売された「ARCHITECTURE, ENGINEERING & CONSTRUCTION COLLECTION」(以下の資料:オートデスク)

8月2日に発売された「ARCHITECTURE, ENGINEERING & CONSTRUCTION COLLECTION」(以下の資料:オートデスク)

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

BIM/CIMツール22本

 

をまとめて、年間44万2800円(希望小売価格。税込み、シングルユーザーの場合)という画期的な価格で提供しようというものなのです。

複数の人が使える「マルチユーザー」の場合でも、年間57万5640円(同。※)となっています。

含まれるBIM/CIMツールには、「Revit」や「AutoCAD Civil 3D」、「InfraWorks 360」など、同社の代表的BIM/CIMソフトのほか、「AutoCAD」も含まれています。

これら4本のソフトを年間、単体でサブスクリプションするだけで121万3920円(税込み)かかることを考えても、かなり思い切った価格戦略に売って出たと言えるでしょう。

さらに、このツールセットにはBIM/CIMモデルの干渉チェックなどを行う「Navisworks Manage」やプレゼンテーション作品を作る「3ds
Max」、BIMモデルによる構造解析を行う「Structural Analysis for Revit」も含まれています。

クラウドと連携するツールとしては、25GBの「クラウドストレージ」や、ドローンによる空撮写真を3Dモデル化する「ReCap 360 Pro」、「A360によるレンダリング」、環境解析を行う「Insight
360」などが使えます。

「ARCHITECTURE, ENGINEERING & CONSTRUCTION COLLECTION」に含まれるBIM/CIMツール

「ARCHITECTURE, ENGINEERING & CONSTRUCTION COLLECTION」に含まれるBIM/CIMツール

同社はこのほか、「Inventor」を中心とした工業製品の設計や工場レイアウト設計など製造業向けの「Autodesk Product Design
Collection」(年間40万6080円、税込み、シングルユーザーの場合)や、映像作成ソフト「Maya」を中心とした3Dアニメーション向けの「Autodesk
Media & Entertainment Collection」(同33万6960円)も同時発売しました。

製造業向けのツールセット「Autodesk Product Design Collection」

製造業向けのツールセット「Autodesk Product Design Collection」

3Dアニメーション向けの「Autodesk Media & Entertainment Collection」

3Dアニメーション向けの「Autodesk Media & Entertainment Collection」

最近は、海外でBIMやCIMを活用する建築設計事務所や建設会社も増えてきました。これまではオートデスクの永久ライセンス版ソフトは、気軽に海外に持ち出しにくい面もありました。

そこで、今回の製品では、

 

海外持ち出し技術サポート

 

も付帯サービスとして付属しました。

BIMやCIMを使った海外プロジェクトにも、スピーディーに対応できそうですね。

(※)訂正
マルチユーザーの年間料金に誤りがありましたので訂正しました。また、記事中の価格を税込み表示に統一しました。(8月3日、16:58)

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