紙図面に勝った操作性!戸田建設がiPad用仕上げ検査システムを開発
2016年10月21日

管理人のイエイリです。

カメラや大きな画面、通信機能を備えたiPadなどのタブレット端末は、工事現場での活用が広がっています。

しかし、現場で様々な施工情報を入力するとき、少しでも時間がかかったり、もたついたりするようだと、「やっぱり、紙の方が便利だ」と、使われなくなってしまいます。

戸田建設YSLソリューション(本社:横浜市中区)はこのほど、iPad用の内装仕上げ検査システム「LAXSY(ラクシー)」を共同開発しました。

iPad用内装仕上げ検査システム「LAXSY」の使用イメージ(以下の写真、資料:戸田建設)

iPad用内装仕上げ検査システム「LAXSY」の使用イメージ(以下の写真、資料:戸田建設)

現場で実用に耐えるシステムにするため、開発では「検査項目の入力スピード」と「操作性」に徹底してこだわり、その結果、市販の同様な製品に比べて

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

入力クリック数を30%削減

 

することに成功したのです。

LAXSYの検査画面。平面図上に仕上げの不具合個所などの位置を黄色い「ピン」で示し、その部位名や不具合の内容、協力会社名、写真などをひも付ける

LAXSYの検査画面。平面図上に仕上げの不具合個所などの位置を黄色い「ピン」で示し、その部位名や不具合の内容、協力会社名、写真などをひも付ける

LAXSYはiPadの画面上に平面図を表示し、その上に不具合個所を示す「ピン」を立てます。それに部位名や不具合の内容、協力会社名、写真などをひもづけていく仕組みです。

iPadの入力でよくあるのは、数値や項目を「プルダウンメニュー」で選ぶ方式ですが、これだと操作に時間がかかり、現場では「かったるい」ということになってしまいます。

そこで、入力をスピーディーにするために工夫したのは、これらの入力を一覧表方式で一括して入力できる画面構成にしたことです。

また、「クロス、はがれ、〇〇会社」など、多くある組み合わせはあらかじめピンにプリセットしておき、ハンコのように押すだけで入力できる機能や、同じ内容を再度入力する手間を省く「履歴機能」も搭載しています。

入力スピードにこだわった指摘内容入力画面

入力スピードにこだわった指摘内容入力画面

現場での入力した後は、そのデータをサーバーに送信すると、複数の職員による検査結果が一つにまとまり、リアルタイムで把握できます。

また、協力会社ごと

 

是正指示書も自動的に作成

 

できます。

従来は会社ごとに何枚もの図面をコピーして渡したり、作業後にもう一度、紙の図面を持って確認したりと、大変なペーパーワークが必要だったのに比べると、大幅な省力化になりました。

戸田建設では以前、同様の機能を持った市販の製品を試しに使ってみたこともありますが、入力に時間がかかり、結局、従来の紙図面に手書きする方法に戻ってしまいました。

LAXSYは岐阜県内のあるマンション建設現場で実際に使われました。とても効率的で使いやすいということで、今度は紙図面に戻ることはありませんでした。

このシステムは今後、YSLソリューションが外販を予定しているので、使ってみたい会社にはチャンスですよ。

(Visited 5 times, 1 visits today)

Translate »